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Hinemosではじめる運用管理〜運用設計の導入〜 |
第4回:Hinemosの監視設計その2
著者:NTTデータ 澤井 健 2007/10/23
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エージェント監視機能
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Hinemosのジョブ管理機能およびログ転送機能(アプリケーションログ監視)を使用する場合にエージェント監視を行います。
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監視アーキテクチャ
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Hinemosのエージェントはログ転送エージェントとジョブエージェントの2つから構成されています(図4)。
図4:エージェント監視機能のアーキテクチャ
Hinemosマネージャーと個々のエージェント間の接続はJMSを使用しています。HinemosマネージャーからJMSの接続状態か否かを確認することでエージェント監視を実現しています。
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監視設定のポイント
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エージェント監視はエージェントのインストールを行ったサーバに対して実施します。設定はログ転送エージェントおよびジョブエージェントのそれぞれを別々に行います。エージェントの死活状態によりジョブ管理機能やログ転送(アプリケーションログ監視)に影響が出るため、監視間隔は「1分」のように短めに設定することが考えられます。
Hinemos Ver 2.2系までは、対象OSによる機能差分(例えば、Windows環境でログ転送はできなかった)があったため、OS別に監視設定をする必要がありました。しかしVer 2.3からはこの差分がなくなったため、OSに依存することなくエージェントをインストールしたすべてのサーバに対して監視を行えばよい状況となりました。
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監視設定例
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表4は、エージェント監視設定を行った例です。
表4:エージェント監視の設定例 (画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
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syslog-ng監視機能
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システムログやアプリケーションログのメッセージ監視を行いたい場合には、syslog-ng監視機能とログ転送機能を使用します。
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監視アーキテクチャ
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Hinemosのsyslog-ng監視機能は「監視文字列(正規表現可)」がログに含まれるか否かを監視します(図5)。
図5:エージェント監視機能のアーキテクチャ (画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
この機能を使用するためはに、管理対象サーバにHinemosエージェントをインストールするか、Hinemosマネージャーからsyslog-ngデーモンへログを転送するための設定が必要になります(注2)。
※注2:
Hinemosエージェントをインストールするとデフォルトで該当サーバのすべてのシステムログがHinemosマネージャーに転送されます。詳細はsyslog-ng.confを参照してください。
また、ログ転送機能を使用することで、システムログ以外のアプリケーションログファイルも監視可能になります(注3)。
※注3:
管理対象サーバの「ホスト名」と「監視文字列」の2つでマッチング処理を行います。対象サーバのノード登録の際にホスト名が異なっているとログ監視が正常に行われません。
監視文字列マッチング処理はHinemosマネージャー側で行うため、頻繁に目的外のログが出力されるような場合は転送元(Hinemosエージェント側)のsyslog-ng.confで、ログのフィルタ設定を行うことなどを検討します。
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監視設定のポイント
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一般的にログ監視は監視項目数が肥大化する傾向があります。数百以上の項目があったり、場合によっては数千の監視項目を設定することもあります。リポジトリの設計ポイントは、syslog-ng監視設定として「監視文字列」と「対象アプリケーション」の組み合わせが1つだけ登場するスコープを、確実に作成するということです。
「第2回:Hinemosの画面設計とリポジトリ設計」に掲載した図4の「設定>OS」スコープや「設定>PP」スコープ以下の各々がそれに該当します。
また監視文字列マッチング処理の動作は、syslog-ng監視設定の「順序」に依存します。ログがHinemosマネージャーに転送されてくると、「順序」の小さい方から文字列マッチング処理を行い、マッチした設定によって指定されている動作を行います(注4)。
※注4:
監視設定で指定したスコープに含まれないマシンからのログはマッチング処理をスキップします。
一般的に図6のような「順序」を構成することが考えられます。
図6:syslog-ng監視の監視文字列マッチング処理の流れと設定構成 (画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
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監視設定例
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表5は、syslog-ng監視機能の設定例です。
表5:syslog-ng監視の設定例 (画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
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最後に
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本連載を通してHinemosの導入を進める上で具体的に何を検討すべきかについて、イメージができたと思います。これを期にHinemosを運用管理システムへの採用を検討していただけると幸いです。
また本連載中にHinemos Ver 2.3のリリースやSPOTY2007受賞など、喜ばしいイベントが続きました。今後もHinemosがオープンソースソフトウェアによる運用管理ツールとして広く利用されるよう活動を続けていきたいと思います。
現在、Hinemos教育サービスとして実際にHinemosに触れながら学ぶことのできるるハンズオンセミナーを開催しています。記事の内容をぜひ試してみたいという方は奮ってご参加ください。最後までお付き合いいただき有難うございます。
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著者プロフィール
株式会社NTTデータ 澤井 健
基盤システム事業本部 オープンソース開発センタ
2003年、株式会社NTTデータに入社。日頃はオリジナルなオープンソースソフトウェアの開発や、オープンソースソフトウェアを用いたシステム構築への技術支援に従事。
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