言語仕様を知る意味
現在、世の中にはさまざまなプログラミング言語が存在している。システム開発においては、その時々で多様なプログラミング言語に触れることになる。それらのプログラミング言語にはそれぞれ特徴があり、目的によって使い分けられている。
では、その特徴とはどこにあるのか?
その答えが言語仕様なのである。先ほども述べたように、言語仕様とはそのプログラミング言語の仕様書であり、作成者が把握していないバグを除けば、すべてが記載されているものだ。つまり、言語仕様をみれば、その言語の本来の姿が見えてくるのである。
なぜ、COBOLはメインフレームで利用され続けるのか。なぜ、Javaはオブジェクト指向と呼ばれるか。これらのなぜの答えがそこにあるのだ。言語仕様を知ることで表層の説明ではなく、その言語が何をしたいのか、何のために存在するのかが見えてくるのである。
また、ソフトウェアは頻繁にバージョンアップが行われるのが常だ。それらの変更点についても、やはり言語仕様を知っておくことで、その詳細まで理解することができるのである。
言語仕様とは
そうはいっても、何からはじめればよいかわからないというのもあるだろう。そこで今回はJavaの言語仕様に絞って解説していく。Javaを選んだのは、書籍などの情報が多いためと、基幹システムなどにも使用され広く使われているためである。
Javaとは
ここですこしJavaの特徴をみていこう。
JavaはSun Microsystemsで作成されたオブジェクト指向プログラミング言語である。JVM(Java Virtual Machine:Java仮想マシン)という技術によって、どのようなプラットフォーム、つまりWindowsやLinux、UNIXで実行できるのが特徴だ。より詳しい説明は「はじめてのJava入門」を参照していただきたい。
これらのJavaの特徴は、言語仕様を知ることで見えてくるのである。それではJavaの言語仕様について、そのキホンから解説していこう。 次のページ