Javaの言語仕様のキホン
当然のことながらJavaにも言語仕様はあり、JLS(Java Language Specification)によって規定されている。このJLSは、JCP(Java Community Process)によって策定されているJSR(Java Specification Request)901で管理されている。
JCPは、Java技術の標準化団体で、さまざまな個人、団体、企業がメンバーとして参加している。たとえば企業としては、IBMやヒューレット・パッカード、サン・マイクロシステムズなど、団体としてはApacheソフトウェア財団などがある。
JCPではJava技術の標準化に向けて、新しく追加する仕様や技術を提出し、正式に仕様要求(この段階では採用ではない)として承認されたものがJSR番号を与えられる。これらの実証が行われ、JCPのメンバーの合意を得て妥当性があるものについては、Javaに取り込まれていくのである。JCPについては以下のURLを参考していただきたい。
このJCPの動きを見ていくと、Javaの将来像が見えてくる。実際に、Think ITでは、Java SE 7を予測し、その機能を先取りで試せる連載「先取りJava SE 7!」を公開している。
言語仕様を知ることで未来も見えてくる
Javaの未来が見えるというは、なんとも楽しい話である。
では、実際にJavaの言語仕様を見ていくとしよう。といっても、そのドキュメントは幅広く、日本語訳された書籍は2センチメートルほどの厚さがある。最初に紹介したようにその項目は十数個もあり、さらに細分化されているからだ。それを最初から読んでいくのには、大変な労力が必要となる。
そこで本連載では、Javaの言語仕様からいくつかをピックアップして紹介していく。オープンストリーム 高安 厚思氏監修の下、さまざまなタイプの「プロ」のエンジニアの方に登場いただき、Javaの言語仕様を「やさしく」学んでいこう。本連載を通して、Javaの言語仕様を理解するきっかけとなっていただければ幸いである。 タイトルへ戻る