|
【セキュリティ最前線】新種ウイルスにも慌てない! 第1回:ウイルスのトレンドを知る意味 著者:シンクイット編集部 公開日:2008/1/8(火) 一番怖いウイルスを探る アンチウイルスソフトウェアによって、多くのウイルスを防ぐことができるようになったといっても、実際にはいまだ感染報告がある。これは新たな脅威(Webからの脅威、第2回で解説)や亜種の増加(亜種の大量化、第3回で解説)、特定の個人や組織を狙った攻撃(ターゲット攻撃、第4回で解説)など、ウイルスも変化しているためである(実際には作成者が変化させているのだが)。 さて、これらさまざま存在するウイルスの中で一番怖いウイルスとは何だろうか。本記事では、これをウイルス感染の件数から探っていきたい。まずは、次の表をみてもらいたい。
2007年のウイルス被害上位 (トレンドマイクロ社ウイルス感染被害レポートを参考に作成) これは、トレンドマイクロ社が毎月公開している「ウイルス感染被害レポート(http://jp.trendmicro.com/jp/threat/security_news/monthlyreport/)」を参考に作成したものだ。各月でもっとも被害件数が多かったウイルスの種類と件数をまとめたものである(トップ10の集計)。バックドアは実行されるとランダムにポートを開く動作をするプログラムである。トロイの木馬の一種であるが、今回は別途集計した。 これをみると、圧倒的にトロイの木馬が多いことがわかる。また、4〜6月にかけてはバックドアの感染数が増えており、時期によって種類に波があることもわかる。 次に2007年の年間(1月1日〜12月15日)を通してみてみると、第1位がバックドアで1,039件(トップ10に2種)、第2位がトロイの木馬で806件(トップ10に3種)、第3位がワームで407件(トップ10に2種)となっている(トップ10の集計)。2007年はバックドア(トロイの木馬)が流行ったといえよう。ちなみに2006年はワームが2,992件(トップ10に3種)であり、年によって変化していることがわかる。 さて、これらのデータからわかるのは、今一番怖い、つまり注意すべきはバックドアのウイルスといえる。またトロイの木馬も増えており注意すべきである。 理想的にはすべてのウイルスに対して完璧な対策ができていることが望ましいが、次々生まれてくる新種や亜種に対しては事前に対策をしておくことは難しい。しかし、ある程度の傾向がわかっていれば、そのウイルスに対しての対策や、その兆候のチェックのプライオリティをあげることで、感染した場合にも被害を最小限にとどめることができよう。 ウイルスにトレンドがあるということは実は重要なポイントだ。次々生まれてくる新種や亜種のトレンドは、裏を返すと作成者にトレンドがあるということなのである。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||
