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アクセスログ解析とは
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これまで説明したアクセスログは1行だけでしたので、目で見て確認することが出来ました。しかし、アクセスログはHTMLファイルだけではなく、画像ファイルやスタイルシートファイルなど、アクセスされたファイル全てが記録されます。したがって、通常のWebページ1つだけでも平均して10行程度のアクセスログが残ります。
実際に当社で管理しているユーザサイトの2005年2月1日のアクセスログは以下のようになっていました。
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アクセスログの行数は51,492行
アクセスログファイルの大きさは10,969,141バイト
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このように、アクセスログは1日だけでも非常に大きなログになります。これでは、目で見るだけで分析するのは至難の業です。そこで必要になってくるのが、アクセス解析ソフトです。
アクセス解析ソフトには、いくつかの解析方法と多くのソフトウェアがあります。アクセスログの参考例として、以下は2005年1月1日から1月31日までの当社ユーザサイトのアクセスログ解析結果です。
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図1:アクセスログ解析結果の例 (画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
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このように、アクセスログを月別、日付別、曜日別、時間帯別に集計を行い、見やすくグラフにして表示することが出来ます。このツールは、他にも多くの解析結果を表示することができます。詳しい結果の表示などについては、次回以降でご紹介します。
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アクセス解析方法の種類
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アクセス解析には、これまで説明してきましたWebサーバ(Apacheなど)のログファイルを解析するタイプの「アクセスログ型」の他に、「ビーコン型」と「パケットキャプチャ型」が存在します。それぞれの特徴について解説します。
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アクセスログ型
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Webサーバに記録されるアクセスログを解析するタイプです。解析を行う場合に一番よく使われるものです。商用ソフトウェアやオープンソースの製品が多く存在します。商用ソフトウェアであれば、5万円から10万円程度で購入できるものが多くあります。
アクセスログ型は、月別、日別にアクセスされたページ数を把握するのに最適です。ただし、アクセスされた記録からしか解析できませんので、実際にブラウザが操作された結果を精緻に計測することができません。
例えば、会社のネットワーク内からアクセスされた場合は、Webサーバとブラウザの間にプロキシーサーバがあり、一度アクセスされると以降はWebサーバからではなく、その会社のプロキシーサーバからページが参照されます。よって、Webサーバにはログが残りません。さらに、最近のブラウザはキャッシュを持っていますので、戻るボタンをクリックした場合は、Webサーバにアクセスせずにブラウザのキャッシュから表示を行います。
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図2:戻るボタンを使用した場合の例
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上記の図の場合は、まずトップページが参照され、次に商品ページを見て、ブラウザの戻るボタンをクリックしてトップページに戻り、会社概要のページを参照した場合の流れです。最初のトップページと商品ページ、会社概要ページに関してはアクセスログに残りますが、2回目のトップページはブラウザのキャッシュに残っていますので、Webサーバにアクセスされず、アクセスログにも記録が残りません。
アクセスログ型にはこのような問題がありますが、アクセスされた結果を統計結果として表示するには十分なソフトウェアです。
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著者プロフィール
有限会社システム・ウィーバー 塩田 修一
オフコン、Windows上の業務アプリケーション開発におけるSE業務を一通り経験し、2000年4月にオープンソースを扱ってWebシステムの開発を行う会社に転職。2002年1月に有限会社システム・ウィーバーを立ち上げる。現在は、オープンソースと商用ソフトを組み合わせたWebシステムの企画・製作を行っている。
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