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徹底比較!! Webアクセスログ解析ソフト
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第3回:オープンソースアクセスログ解析ソフトの解析結果(2)
著者:システム・ウィーバー 塩田 修一 2005/3/22
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オープンソース版のアクセスログ解析ソフトの比較
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これまでAnalog、AWstats、Webalizerの機能を紹介してきました。機能紹介では、実際のアクセスログである筆者の会社のアクセスログ、もしくは、クライアントのアクセスログを元にしておりました。ここからは比較しやすいように、筆者の会社の2005年1月11日のアクセスログファイルを使います(実行速度に関しては、エンドユーザのアクセスログの結果です)。
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機能比較
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オープンソース版の3つのアクセスログ解析ソフトを機能別に比較すると、次の表1のようになります。
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表1:各Webアクセスログ解析ソフトの機能比較 (画像をクリックすると別ウィンドウに拡大表示します)
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このように、同じアクセスログ解析ソフトでも表示の仕方、集計の仕方が異なってきます。解析する目的に合うソフトウェアを選択することになりますが、マーケティングやSEO対策などが目的の場合はAWstatsがよいと考えられます。また、レンタルサーバなど権限が少ないサーバで動作させる場合もAWstatsがよいでしょう。
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アクセス数の集計結果の比較
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各アクセスログ解析ソフトの解析結果は相違している部分があります。特にアクセス数の相違は困った問題になっています。そこで、アクセス数の集計がどのようになっているのかを下記の情報を元に類推します。
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全アクセスログレコード数 |
228 |
ユニークIPアドレス数 |
30 |
ロボット以外のIPアドレス数 |
7 |
robots.txt参照数 |
7 |
HTML、PHP、Perlファイル数 |
27 |
画像、CSS、JavaScriptファイル数 |
159 |
エラーコードを含むレコード数 |
5 |
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表2:解析対象のアクセスログファイルの内容
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解析ソフト |
アクセス数 |
Analog |
223 |
AWstats |
186 |
Webalizer |
228 |
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表3:アクセス数の解析結果
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以上の結果から、表4のような計算方法が推測できます。
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解析ソフト |
アクセス数 |
Analog |
「全アクセスログレコード数」−「エラーコードレコード数」 |
AWstats |
「HTML、PHP、Perlファイル数」+「画像ファイル数」 |
Webalizer |
「全アクセスログレコード数」 |
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表4:アクセス数の計算方法
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Analogでは、「全アクセスログレコード数」−「エラーコードレコード数」の値がアクセス数になります。エラー情報以外はすべてアクセスされた数と計算されています。
AWstatsは、「HTML、PHP、Perlファイル数」+「画像ファイル数」の値がアクセス数になります。ロボットの検索はアクセス数の対象にしておりません。
Webalizerは「全アクセスログレコード数」がそのままアクセス数になっています。エラーレコードもロボットの検索された結果も、アクセス数と計算されています。
上記の結果から、サイトの全アクセス数を把握するには、Analog、Webalizerがよいでしょう。しかし、実際にブラウザの向こう側の人がアクセスした情報を解析するには、AWstatsがよいでしょう。筆者の思い入れがあるのかもしれませんが、この3つのオープンソースのアクセスログ解析ソフトを利用してきた感想では、AWstatsが現在は一番よくできていると判断しております。
次回は、これまでのオープンソースソフトウェアと対局にある「商用ソフトウェア」の機能紹介と比較を行っていきます。
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著者プロフィール
有限会社システム・ウィーバー 塩田 修一
オフコン、Windows上の業務アプリケーション開発におけるSE業務を一通り経験し、2000年4月にオープンソースを扱ってWebシステムの開発を行う会社に転職。2002年1月に有限会社システム・ウィーバーを立ち上げる。現在は、オープンソースと商用ソフトを組み合わせたWebシステムの企画・製作を行っている。
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