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だからあなたの会社のシステムは動かない 〜システム発注担当者の悩みを解決します〜
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第4回:見積もりについて
著者:システムクリエイト 田中 徹 2004/12/10
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予算と見積もり
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システムの開発費を、開発会社の言い値で納得することもあまり得策とは言えません。かといって、発注側で見積もることも困難でしょう。仮に発注担当者がいくつかのプロジェクト経験者であったり、社内に詳しい適任者がいたとしても同じです。
今度開発するシステムの稼働環境、開発環境、開発手法、ツールの選択など、最適な選択をした上で見積もらなければならないので、システムの規模によっては、見積もり作業はお手上げ状態です。
しかし、社内でシステム開発について検討されていれば、当然予算というものがあるでしょう。この予算についても、経営者や役員の判断で、システムを導入した結果の利益増、削減できるコスト、その他様々な角度から弾き出された、いわば裏付けのある予算ならばいいのですが、「大体これくらいでできるだろう」という、非常に大まかな、しかも、あまり根拠のない予算というものが存在します。さらに情報システム部でシステム化について動き出せば、開発会社とは予算ありきで向き合わなければならないので、非常に苦労します。そんなときはどうすればいいのでしょうか。
最初から開発会社に「これくらいの予算しかない」と言う事もありませんし、得策ではないでしょう。システムの概要を説明し、最初は何の先入観もなく開発会社に見積もってもらいましょう。そこで予算と大きく掛け離れていたら見積もりの算出理由や妥当性について、納得するまで説明してもらいます。その理由について、発注側で納得できればいいのですが、そうならないときに初めて予算のことを口にします。
開発会社もその金額の開きに驚くかもしれませんが、機能を絞るとか、予算内で納まる内容にするための工夫を考えてくれます。その話し合いの中で、機能も削れない、予算も増やせないでは話し合いが進みませんので、発注側、開発側一緒になって妥協点を見つける努力をしましょう。時には開発会社の担当者に、経営者を説得してもらうということも必要かもしれません。
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複数社から見積もりをとる
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開発費の妥当な額を判断する方法のひとつとして、複数社に見積もりを依頼するということも有効な手段です。
但し、発注側から開発各社への説明は、すべて一緒の席で行わなければなりません。個別に行うと、最初の開発会社に対する説明では上手く伝わらなかったことが、2社目には説明に慣れて詳細まで説明できたりして、内容についての差が出てしまうからです。開発会社にもコンペ形式であることを伝え、全社同席の上で説明しましょう。
さらに、複数社から見積もりが提示されれば、稼働環境や開発環境にも違いがあるでしょうから、金額だけでなくすべてを含めて、どの開発に任せるか判断ができます。
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著者プロフィール
システムクリエイト有限会社 田中 徹
代表取締役。1963年生まれ。MS-DOS時代から、汎用機−PCでのデータ送受信を行ってのチャート(金融業)、表・グラフ描画(財務系)などのシステム開発を行う。
社内人事管理(勤怠・人材活用)、流通業、制御系の分野や集計業務なども手掛ける。ソフトウェアハウスや大手開発会社まで多数の現場で開発を経験し、33歳で独立。現在は各業種・分野でSEとして、またシステムコンサルタントとして活動中
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