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チューニングの結果
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それでは、テーブルスペースを用いた負荷分散によってPostgreSQLの性能がどのように変わるのかを確認してみましょう。bench2データベースを用いる点以外は前回とまったく同じ条件でベンチマーク試験を行った結果が図2です。
図2:前回のチューニング結果とテーブルスペースによる負荷分散後の比較
やはり全体的にかなり性能が向上していますが、どちらかというと負荷の高い、つまりクライアント数の多い条件の方がより大幅に向上しています。
なお16クライアントにおいて異常に高い性能を示していますが、これは様々な条件が重なり合った結果生まれた特異点(ツボにはまった状態)だと思われます。ですから、このような点においてはグラフの前後を参照しながら本来の数値を予想する必要があります。
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まとめ
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テーブルスペースを用いたチューニングは、ハードディスクを増設しなければならないとはいえ、他に何もいじらなくても確実にパフォーマンスが向上するのでメリットは大きいです。最近はハードディスクがとても安くなってきましたから、実際はそれほど敷居の高いチューニングではないと思います。ぜひ検討してください。
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次回のチューニング予告
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次回はチェックポイントセグメント数の調整です。これもかなり効果の大きいチューニング項目ですが、何よりもPostgreSQL 7.1以降であればパフォーマンス向上が狙えますから、特に古いバージョンのPostgreSQLを使っている方は必見です。どうぞお楽しみに!
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著者プロフィール
日本PostgreSQLユーザ会 片岡 裕生
1995年よりインターウィズという屋号で個人事業を営む。普段はPostgreSQLを用いたウェブアプリケーション開発などを行う。各コンピュータ情報誌にてPostgreSQL関連記事や連載を執筆。日本PostgreSQLユーザ会の創立メンバーの1人で、同会の技術担当理事、PostgreSQLのしくみ分科会座長を経て、2004年度からは理事長を勤める。
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