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JBossでのクラスタ
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JBossではバージョン3.0から複数のサービスを組み合わせてクラスタ機能を提供しています。図3はJBossで基本的なクラスタを構成した場合の論理的な構成図です。

図3:基本的なクラスタの構成
「クラスタの構成」で述べたクラスタに必要である主な機能のほとんどをJBossのサービスでカバーされていますが、Webコンテナへのロードバランシング機能には、本連載で説明するようなApache Web Serverのプラグインモジュール(mod_jk)や、もしくは外部の負荷分散機器(ロードバランサー)が必要です。
クラスタに必要である主な機能とそれらに対応するJBossのサービスを表1にまとめます。
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クラスタの機能 |
対応するJBoss のサービス |
Web コンテナへのロードバランシング |
JBossには無い。Apache Web Server のmod_jk モジュールや外部ハードウェアを使用する |
Web コンテナでのセッションレプリケーション |
JBossCache/JGroup |
EJB コンテナへのロードバランシング |
Dynamic Proxy/HA-RMI/HA-JNDI |
EJB コンテナでのセッションレプリケーション |
JBossCache/JGroup |
表1:クラスタに必要である主な機能とそれらに対応するJBossのサービス
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その他、JBossには次のような独自のクラスタに関する機能が提供されています。
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その他のクラスタ機能 |
概要 |
動的クラスタ構成 |
クラスタにノードを追加するのに特別な設定は必要ありません |
ファーミング |
サービスやアプリケーションなどをクラスタ内のすべてのノードに自動的にデプロイします |
シングルトンサービス |
サービスをクラスタ内で1つのノードで稼動させることができます |
キャッシュ・インバリデーション(無効化) |
同じデータを表す複数のキャッシュのうち、1つが更新されるとその他すべてのキャッシュが無効になります |
表2:独自のクラスタに関する機能
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これらの機能に関する情報を、次のJBossクラスタの機能でとりあげます。
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JBossクラスタの機能
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JBossでのクラスタで紹介したロードバランシングやセッションレプリケーション以外のクラスタ機能についての詳細な情報は、次のリソースを参照ください。
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- 動的クラスタ構成
- マニュアル"JBoss Clustering"、2章「CLUSTERING IN JBOSS : OVERVIEW」のセクション「AUTOMAGIC NODE DISCOVERY」
- ファーミング
- マニュアル"JBoss Clustering"、7章「FARMING」
- シングルトンサービス
- マニュアル"JBoss Clustering"、11章「OTHER CLUSTERING SERVICE」のセクション「SINGLETON SERVICE」
- キャッシュ・インバリデーション
- マニュアル"JBoss Clustering"、8章「CASH INVALIDATION」
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なお、マニュアル"JBoss Clustering"は次のURLからダウンロードできます。
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著者プロフィール
日本ヒューレット・パッカード株式会社 水野 浩典
1991年、同社入社以来、エンタープライズ環境でHP-UXを使用しているお客様のサポートの仕事に従事。その後、IA-64(Itanium)とPA-RISCのダイナミックトランスレータの開発経験を経て、Java、J2EEベースのベンチマークや障害解析、コンサルティングを経験。現在は、オープンソースのコンサルティングやサポートを行っている。8bitのバイト列やアセンブラコードを見て、解析することを何よりの楽しみ(?)にしています。
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著者プロフィール
日本ヒューレット・パッカード株式会社 佐藤 修一
2000年より自社J2EEサーバの開発/国際化/テストに従事。以来、商用/オープンソース問わずJ2EEベースのシステム構築、ベンチマーク等を担当。現在は主にオープンソースのJ2EEサーバである「JBoss AS」を含めた「JEMS製品」や、同じくオープンソースのRDBMS「MySQL」のコンサルティングやサポートを精力的に行いながら、毎日、ソースコードと戯れています。
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