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JBossクラスタ入門
JBossクラスタ入門

第3回:クラスタの構築(前編)
著者:日本ヒューレット・パッカード  水野 浩典、佐藤 修一
2005/9/29
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JBossクラスタの起動確認

   これまでの説明でJBossクラスタの設定が終わりましたので、クラスタの起動確認を次の手順で行います。

   ホストappsvr01上のクラスタノード"node1"を起動させます。コンソール画面に以下のようなログメッセージが表示されることを確認してください。
ホストappsvr01
$ cd /jboss/jboss-4.0.1RC1/bin
$ ./run.sh -c node1
(省略)
# クラスタ内の唯一のノードとして起動
11:12:01,582 INFO [DefaultPartition] Number of cluster members: 1
11:12:01,582 INFO [DefaultPartition] Other members: 0
(省略)
# JBossサーバ(ノード)インスタンスが起動した
11:12:30,083 INFO [Server] JBoss (MX MicroKernel) [4.0.1RC1 (build:
CVSTag=JBoss_4_0_1_RC1 date=200411041143)] Started in 1m:11s:592ms

   次に、ホストappsvr02上のクラスタノード"node2"を起動させます。コンソール画面に以下のようなログメッセージが表示されることを確認してください。

ホストappsvr02
$ cd /jboss/jboss-4.0.1RC1/bin
$ ./run.sh -c node2
(省略)
# クラスタに(自分を含めて)合計2つのノードが存在する
11:39:04,608 INFO [DefaultPartition] Number of cluster members: 2
11:39:04,608 INFO [DefaultPartition] Other members: 1
(省略)
# JBossサーバ(ノード)インスタンスが起動した
11:39:24,159 INFO [Server] JBoss (MX MicroKernel) [4.0.1RC1 (build:
CVSTag=JBoss_4_0_1_RC1 date=200411041143)] Started in 47s:746ms

   ホストappsvr02上の"node2"ノードが起動すると、ホストappsvr01上の"node1"ノードのコンソール画面に次のようなメッセージが表示され、クラスタ内に2つのノードが起動していることがわかります。これでクラスタの起動確認は完了です。

ホストappsvr01
11:15:00,332 INFO [DefaultPartition] New cluster view for partition
DefaultPartition (id: 1, delta: 1) : [<appsvr01のIPアドレス>:1099, <appsvr02のIPアドレス>:1099]
11:15:00,338 INFO [DefaultPartition] I am (<appsvr01のIPアドレス>:1099) received membershipChanged event:
11:15:00,339 INFO [DefaultPartition] Dead members: 0 ([])
11:15:00,339 INFO [DefaultPartition] New Members : 1 ([<appsvr02のIPアドレス>:1099])
11:15:00,340 INFO [DefaultPartition] All Members : 2 ([<appsvr01のIPアドレス>:1099, <appsvr02のIPアドレス>:1099])

   なお、[DefaultPartiion]メッセージにループバックアドレスの"127.0.0.1"が表示され、"All Members : 2"ではなく"All Members : 1"と表示されてしまう場合はJBossクラスタが正しく起動していないことになります。

   その場合に関しましては、下記COLUMNを参照し、/etc/hostsファイルを修正して再度この起動確認手順を行って下さい。

[DefaultPartition]メッセージに"127.0.0.1"が表示される

   JBossクラスタの起動時、コンソール画面やログファイルの[DefaultPartition]メッセージにループバックアドレスの"127.0.0.1"が表示され、クラスタが正しく起動しない場合には、/etc/hostsファイルにホスト名に対応する実IPアドレスが登録されているかを確認してください。

$ cat /etc/hosts
# Do not remove the following line, or various programs
# that require network functionality will fail.
127.0.0.1               localhost.localdomain localhost
<実IPアドレス>          <ホスト名>

警告メッセージ"WARN [UDP] discarded message from different group"が表示される

   JBossクラスタが正しく起動された後に、次のような警告メッセージが表示される場合があります。

16:07:04,638 WARN [UDP] discarded message from different group
(Tomcat-Cluster).
Sender was <IPアドレス>:32963
16:07:05,648 WARN [UDP] discarded message from different group
(DefaultPartition). Sender was <IPアドレス>:32960 (additional data: 17 bytes)

   その場合には、tc5-cluster-service.xmlファイルを次のように変更して下さい。

$ vi /jboss/jboss-4.0.1RC1/server/<サーバ設定>/deploy/
tc5-cluster-service.xml
(省略)
<UDP mcast_addr="230.1.2.3" mcast_port="45577" # “45566”を”45577”に変更
(省略)


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日本ヒューレット・パッカード株式会社 水野 浩典
著者プロフィール
日本ヒューレット・パッカード株式会社
水野 浩典

1991年、同社入社以来、エンタープライズ環境でHP-UXを使用しているお客様のサポートの仕事に従事。その後、IA-64(Itanium)とPA-RISCのダイナミックトランスレータの開発経験を経て、Java、J2EEベースのベンチマークや障害解析、コンサルティングを経験。現在は、オープンソースのコンサルティングやサポートを行っている。8bitのバイト列やアセンブラコードを見て、解析することを何よりの楽しみ(?)にしています。


日本ヒューレット・パッカード株式会社 佐藤 修一
著者プロフィール
日本ヒューレット・パッカード株式会社
佐藤 修一

2000年より自社J2EEサーバの開発/国際化/テストに従事。以来、商用/オープンソース問わずJ2EEベースのシステム構築、ベンチマーク等を担当。現在は主にオープンソースのJ2EEサーバである「JBoss AS」を含めた「JEMS製品」や、同じくオープンソースのRDBMS「MySQL」のコンサルティングやサポートを精力的に行いながら、毎日、ソースコードと戯れています。


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第3回:クラスタの構築(前編)
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JBossクラスタの起動確認
  EJBへのロードバランシング