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JBossクラスタ入門
JBossクラスタ入門

第4回:クラスタの構築(後編)
著者:日本ヒューレット・パッカード  水野 浩典、佐藤 修一
2005/10/6
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Tomcat/JBossでのHTTPセッションレプリケーション設定

   本連載で説明しているサーバ設定(node1、node2)は、JBossが用意している"all"サーバ設定をコピーして作成したものでした。

   "all"サーバ設定には、あらかじめHTTPセッションレプリケーションの設定がされていますので、特にセッションレプリケーションを有効にする作業はありません。


JDBCの設定

   データベースにMySQLを使用しますので、JBossからJDBC経由でMySQLに接続できるように設定します。


MySQL用JDBCドライバのインストール

   "Connector/J"と呼ばれているMySQL用のJDBCドライバをダウンロードします。JDBCドライバはJBossサーバのlibディレクトリにコピーすることでインストールし

   クラスタ内のすべてのJBossサーバからMySQLにアクセスするので、JDBCのインストールはホストappsvr01とappsvr02の両方で行います。

ホストappsvr01
# cp /tmp/mysql-connector-java-3.0.15-ga-bin.jar /jboss/jboss-4.0.1RC1/server/node1/lib/

ホストappsvr02
# cp /tmp/mysql-connector-java-3.0.15-ga-bin.jar /jboss/jboss-4.0.1RC1/server/node2/lib/

MySQL用データソースの設定

   JBossでデータソースを定義するには、*-ds.xmlという名前の設定ファイルをデプロイする必要があります。MySQL用にサンプルの設定ファイル(/jboss/jboss-4.0.1.RC1/docs/examples/jca/mysql-ds.xml)があらかじめ用意されていますので、今回はサンプル設定ファイルをdeployディレクトリにコピーして使用します。

   JDBCドライバのインストールと同様にホストappsvr01とappsvr02の両方でデータソースの設定を行います。データソース設定ファイル(mysql-ds.xml)の設定内容はホストappsvr01、appsvr02とも同じになります。

   connection-url要素には、「jdbc:mysql://<host>:3306/<database>」という形式で、<host>にデータベースサーバのホスト名(dbsvr)を、<database>に「MySQLのインストール」で作成したデータベース名(jbossdb)を設定します。

   また、同様にuser-nameとpassword要素に「MySQLのインストール」で作成したユーザ名(dbuser)とパスワード(dbpass)を設定します。

ホストappsvr01
$ cd /jboss/jboss-4.0.1RC1
$ cp docs/examples/jca/mysql-ds.xml server/node1/deploy
$ vi server/node1/deploy/mysql-ds.xml # 以下のように設定します
<datasources>
  <local-tx-datasource>
    <jndi-name>MySqlDS</jndi-name>
    <connection-url>jdbc:mysql://dbsvr:3306/jbossdb</connection-url>
    <driver-class>com.mysql.jdbc.Driver</driver-class>
    <user-name>dbuser</user-name>
    <password>dbpass</password>
      <!-- corresponding type-mapping in the standardjbosscmp-jdbc.xml (optional)-->
      <metadata>
        <type-mapping>mySQL</type-mapping>
      </metadata>
  </local-tx-datasource>
</datasources>

ホストappsvr02
$ cd /jboss/jboss-4.0.1RC1
$ cp docs/examples/jca/mysql-ds.xml server/node2/deploy
$ vi server/node1/deploy/mysql-ds.xml # 以下のように設定します
<datasources>
  <local-tx-datasource>
    <jndi-name>MySqlDS</jndi-name>
    <connection-url>jdbc:mysql://dbsvr:3306/jbossdb</connection-url>
    <driver-class>com.mysql.jdbc.Driver</driver-class>
    <user-name>dbuser</user-name>
    <password>dbpass</password>
      <!-- corresponding type-mapping in the standardjbosscmp-jdbc.xml (optional)-->
      <metadata>
        <type-mapping>mySQL</type-mapping>
      </metadata>
  </local-tx-datasource>
</datasources>

JDBC/データソースに関するログ

   設定したJDBCおよびデータソースに関して何か問題が発生した場合には、次のJBossサーバのログファイルを確認して下さい。

/jboss/jboss-4.0.1RC1/server/<サーバ設定>/log/server.log

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日本ヒューレット・パッカード株式会社 水野 浩典
著者プロフィール
日本ヒューレット・パッカード株式会社
水野 浩典

1991年、同社入社以来、エンタープライズ環境でHP-UXを使用しているお客様のサポートの仕事に従事。その後、IA-64(Itanium)とPA-RISCのダイナミックトランスレータの開発経験を経て、Java、J2EEベースのベンチマークや障害解析、コンサルティングを経験。現在は、オープンソースのコンサルティングやサポートを行っている。8bitのバイト列やアセンブラコードを見て、解析することを何よりの楽しみ(?)にしています。


日本ヒューレット・パッカード株式会社 佐藤 修一
著者プロフィール
日本ヒューレット・パッカード株式会社
佐藤 修一

2000年より自社J2EEサーバの開発/国際化/テストに従事。以来、商用/オープンソース問わずJ2EEベースのシステム構築、ベンチマーク等を担当。現在は主にオープンソースのJ2EEサーバである「JBoss AS」を含めた「JEMS製品」や、同じくオープンソースのRDBMS「MySQL」のコンサルティングやサポートを精力的に行いながら、毎日、ソースコードと戯れています。


INDEX
第4回:クラスタの構築(後編)
  はじめに
Tomcat/JBossでのHTTPセッションレプリケーション設定
  アプリケーションの設定