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Linux+DB2
Linux+DB2のパフォーマンスチューニング

第5回:カーネルをチューニングする
著者:日本アイ・ビー・エム  田中 裕之、高比良 晋平   2006/6/2
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アクセス時間の記録

   Linuxのファイルシステムはファイル作成時間、更新時間、アクセス時間を記録しています。アクセス時間はファイルの読み込み時にもアップデートされています。

   マウントオプションの「noatime」オプションを設定することでアクセス時間の記録をしない設定でファイルシステムをマウントすることができます。このことによってパフォーマンスが向上する場合があります。I/Oの回数が多ければ多いほど効果を期待できます。この設定は「/etc/fstab」に記述します。

# vi /etc/fstab
/dev/sdb1 /data ext3 defaults, noatime 0 0

# mount -o remount /data

   ファイルシステムが「ext3」の場合は、マウントオプションでジャーナルに関する動作を変更することができます。


data=journal

   ファイルデータとメタデータの両方を記録することでデータの整合性は一番高いモードですが、オーバーヘッドが非常に大きくなります。


data=ordered(標準)

   このモードではメタデータのみが記録されます。ファイルデータを先に書き込むことでデータの内容は保証されます。


data=writeback

   データの整合性よりデータへのもっともはやいアクセスを提供するオプションです。ステムクラッシュ時には古いデータのままである可能性があります。整合性を取らなくてもいいような一次的なファイルを保存するだけのファイルシステムであればwritebackモードを使用することも有効な手段と考えられます。

   これらのオプションもマウントオプションで指定します。

# vi /etc/fstab
/dev/sdb1 /data ext3 defaults, data=writeback 0 0

# mount -o remount /data


ファイルシステムのブロックサイズ

   ファイルシステムを作成する際に指定するブロックサイズも、パフォーマンスに影響を与えます。ファイルサイズが小さいファイルを扱うことが多い場合は小さなブロックサイズ、ファイルサイズが大きい場合は大きなブロックサイズに設定する方がI/Oの効率があがります。

   また、シーケンシャルアクセスが多い場合もブロックサイズが大きいほうが、ディスクヘッドの移動が少なくなり、よりよいパフォーマンスを期待できます。

   ブロックサイズはファイルシステム作成時に指定します。変更するには再フォーマットの必要があるため、後からの変更は容易ではありません。事前にどのようなI/Oが多いのかを検討してブロックサイズをあらかじめ決定する必要があります。

   Red Hat Enterprise Linux 4で指定可能なブロックサイズは1K/2K/4Kで、標準では4Kが使用されます。通常の使用においては4Kから変更する機会は少ないと思われます。

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日本アイ・ビー・エム  田中 裕之
著者プロフィール
日本アイ・ビー・エム株式会社  田中 裕之
日本アイ・ビー・エム株式会社、Linux アドバンスド・テクニカル・サポート所属
Linuxサポート・センター設立初期よりプロジェクト、案件サポートを実施。現在はソフトウェアとLinuxとの組み合わせでのテストをはじめとする各種検証などを担当。


日本アイ・ビー・エム  高比良 晋平
著者プロフィール
日本アイ・ビー・エム株式会社  高比良 晋平
日本アイ・ビー・エム株式会社、Linux アドバンスド・テクニカル・サポート所属
2003年に入社以来、一貫して先進Linux関連プロジェクトやLinuxビジネスの開発に従事。現在はxSeriesハードウェア・プラットフォームでのLinuxの技術サポートを担当。


INDEX
第5回:カーネルをチューニングする
  はじめに
  プロセス間通信(IPC:Inter Process Communication)
アクセス時間の記録
  メモリ