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最新CMS導入ガイド〜ビジネスCMSの可能性〜
第3回:ビジネスで使うCMSの最新トレンド 〜 前編
著者:
彼方 金子 明敏
2006/7/3
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コンプライアンス:掲載情報の責任の所在の明確化
米国で2002年に成立した「SOX法」の日本版といわれる新たな法が整備されつつある中、企業の情報システムにおける「コンプライアンス」の重要性が大きな話題になってきています。
Webサイトにおいても、拡大・複雑化するサイトをいかにリスク管理し、企業や自治体が保つべき信頼を維持し続けるかが問われています。
例えばWebサイトに掲載する情報は、緊急時対応までを明確に考慮した責任体制と運営ルールの元で扱うなど、サイト運営に一貫した「コンプライアンス」の実践が不可欠です。
情報セキュリティ:不正アクセスからの保護、個人情報保護法への対応
個人情報保護法が2005年4月から施行され、情報セキュリティの管理は一層厳密さの度合いを高めています。
特にWebサイトにおいては、公開前情報の漏洩や情報改竄を防止し、データの機密性/完全性/可用性を確保することが強く求められます。
不正アクセスからWebサイトを保護し、管理される情報のセキュリティを高く保つことは、「コンプライアンス」実践の大前提でもあります。
CMSが示す「解」
企業や自治体のWebサイトにとって上記の3つの要件は、もはや「まったなし」といえる状況です。新規サイトの構築時、あるいは既存のサイトについて、これらをどうクリアしてどう継続的していくのか。それには、担当者の尽力といった確実性に欠けるコストの高い方策ではなく、システムによるソリューションが強く望まれます。
最新のCMSは、その1つの「解」を提供します。
CMSは、この3つのキーワードで示されるWebサイトの「新基準」を次のようにして対応していきます。
図2:CMSで実現する、Webサイトの3つの「新基準」
(図中のCMSの機能は、彼方株式会社のCMS「ALAYA(アラヤ)」の例)
このうち今回は「アクセシビリティ」について、CMSの活用のキーポイントを説明します。
「アクセシビリティ」とCMS
2004年6月に交付されたWebアクセシビリティに関するJIS規格の正式名称は、JIS X 8341-3:2004「高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ」といいます。高齢者や障害者が操作・利用できるWebコンテンツを提供するために、企画から設計、開発、保守、運用のすべての工程で配慮すべき事項を規定しています。
Webアクセシビリティの世界標準であるW3CのWCAG(Web Content Accessibility Guidelines)1.0を参考に、日本語の取り扱いについても言及した指針がJIS規格として制定されたことで、日本でもWebサイトにおけるアクセシビリティの確保の重要性が認識されることになりました。
ここで注目されるのは、アクセシビリティが制作者の配慮によってもたらされるものではなく、Webサイト管理のサイトの運用全体を通じてのテーマであるという認識です。
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彼方株式会社
1995年よりWebマガジン「teleparc:テレパーク」(運営:富士通)の企画・制作・運営を行っていたテレパーク編集部が母体となり2001年に独立。企業・自治体サイトから中田英寿オフィシャルホームページといったエンターテインメント系サイトまで、自社製CMS を主軸にきめの細かいソリューションを提供中。
http://www.kanata-jp.com/
彼方コンテンツマネジメントシステム「ALAYA(アラヤ)」
10年以上にわたるWebサイト構築・運営経験を元に、制作現場のニーズを反映し開発したコンテンツマネジメントシステム。Webサイト運営の効率化はもとより、アクセシビリティ・コンプライアンス・情報セキュリティといった近年のWebサイトに求められる要件にお応えします。
http://www.kanata-jp.com/product/index.html
著者プロフィール
彼方株式会社 金子 明敏
1995年から10余年にわたるWebサイト構築・運営のノウハウを活かし、自社開発したコンテンツマネジメントシステム「ALAYA」のプロダクトマネージャ。
INDEX
第3回:ビジネスで使うCMSの最新トレンド 〜 前編
いまや、企業・自治体サイトは情報が新しいだけでは、不足
コンプライアンス:掲載情報の責任の所在の明確化
JIS規格に準拠してサイトを「構築し」「運用する」こと