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ERP市場の実態と中期展望 |
第3回:ユーザ企業の年商規模別ERPパッケージの販売動向
著者:矢野経済研究所 赤城 知子 2005/9/20
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中堅企業におけるERPパッケージの導入動向
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年商500億円以下の企業を中規模企業と定義する。またその内訳を年商100億円以下の中堅企業と年商101〜500億円の中小企業に分ける。
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2002〜2008年のライセンス売上高の推移
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図5:中規模企業におけるERPライセンス売上高の2002〜2008年の推移 (エンドユーザ渡し価格ベース)
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
ERPパッケージの中規模企業向け出荷金額の推移を見ると、年商101〜500億円レンジでは2002〜2008年のCAGRの予測は13.5%、年商100億円以下のレンジでは同CAGRは13.8%と予測され、どちらのレンジの年平均で二桁成長が見込まれる。
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2004年のライセンス売上高シェア
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図6:年商101〜500億円の中堅企業における2004年のERPライセンス売上高シェア
年商101〜500億円の中堅企業向けマーケットにおいて、ライセンス売上高(エンドユーザ渡し価格)のシェアでトップはProActiveで16.9%、2位はGLOVIA-Cで15.8%、3位はOBIC7で12.7%となっている。この上位3社については毎年、激しいシェア争いを行っており順位の入れ替わりも激しい。
4位には大手企業向けマーケットで首位の牙城を守るSAP JapanのERPソリューションが11.8%のシェアでランクインした。3位のOBIC7とSAP Japanの差はわずか0.9ポイントとなっており、SAP Japanが大手企業向けマーケットのみならず、中堅企業向けマーケットにおいても着実にシェアを拡大している。
図7:年商100億円以下の中小企業における2004年のERPライセンス売上高シェア
年商100億円以下の中小企業向けマーケットでは、GLOVIA-Cがライセンス売上高シェアでトップとなり、シェアは22.4%である。2位はMJSLINKで17.2%。上位2社が3位以下とシェアで格差をつけている。3位はSCAWで7.5%、4位はSuper Cocktailで7.0%、5位はSAP Japanで6.7%となっており、中堅企業向けマーケットで上位のOBIC7に2.2ポイントのシェア差をつけて5位にランクインとなった。
MJSLINKはミロク情報サービスが展開する中小企業向けERPパッケージであるが、税理士事務所への導入が多く、また「税理士さんから紹介された企業ユーザが導入する」という販売チャネルの強みを持っているのが特徴的である。
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著者プロフィール
株式会社矢野経済研究所 赤城 知子
1989年矢野経済研究所入社。半導体・電子デバイスのマーケット担当から、1996年より「クライアントサーバを中心とした企業のコンピュータシステム導入実態調査」を手がける。1998年よりリサーチのフィールドをソフトウェア業界へと移し、主にERPやCRM、SCMといった企業向けアプリケーションパッケージのマーケットを専門に調査・分析を行う。
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