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ユーザ企業におけるIT予算の動向
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2004年度の全体的な投資の動向をもとに、日本企業の情報化の動向を概観するとともに、企業担当者が今後をどう見ているかという視点で将来を展望する。また、IT部門の多様化が進む中での、現在の企業におけるIT導入状況、企業のIT化推進体制の動向と今後の方向を探る。
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2004年度のIT投資は横這い、積極派と消極派の二分化が進む
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2004年度、IT予算額(保守・運用費+新規投資額)を前年より増加させた企業は43.8%、減少させた企業は34.7%で、増加と減少の割合を指数化したDI値(Diffusion Index:増加割合−減少割合)は9となった(図3、表4)。
経年的に見てみると、DI値は昨年より若干低下しているが、2002年度:9ポイント、2003年度:13ポイント、2004年度:9ポイントと小規模な増減を繰り返しており、ほぼ横這いの状況が続いていると言える。
また、増加と減少の二分化している傾向にあり、「不変」と回答した企業の割合は21.6%と、ここ5年間でも2番目に低い割合である。最近の傾向として、各企業が業績や戦略に応じて異なる投資姿勢をとってきていることが現れている。
図3:IT予算額の増減とIT予算化DIの経年変化のグラフ
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00年度 |
01年度 |
02年度 |
03年度 |
04年度 |
05年度 |
対前年比 |
10%以上増加 |
35.0% |
28.9% |
23.7% |
32.1% |
29.9% |
- |
10%未満増加 |
16.5% |
16.2% |
16.3% |
14.7% |
13.9% |
不変 |
25.1% |
27.7% |
28.7% |
19.0% |
21.6% |
10%未満減少 |
10.0% |
13.4% |
13.9% |
13.2% |
16.0% |
10%以上減少 |
13.3% |
13.8% |
17.4% |
21.0% |
18.7% |
DI |
28 |
18 |
9 |
13 |
9 |
N値 |
677 |
733 |
964 |
742 |
777 |
次年度 予測 |
10%以上増加 |
13.9% |
21.2% |
14.5% |
15.5% |
20.7% |
27.1% |
10%未満増加 |
29.4% |
32.5% |
24.9% |
19.9% |
16.3% |
17.6% |
不変 |
36.9% |
31.1% |
34.0% |
34.4% |
25.6% |
25.4% |
10%未満減少 |
11.7% |
9.1% |
16.1% |
18.7% |
15.9% |
12.8% |
10%以上減少 |
8.0% |
6.1% |
10.5% |
11.6% |
21.4% |
17.1% |
DI |
24 |
39 |
13 |
5 |
0 |
15 |
N値 |
452 |
726 |
764 |
975 |
723 |
760 |
表4:IT予算額の増減とIT予算化DIの経年変化
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2005年度の予想は、2001年度以来の高水準であるDI値15となった。
その中で、増加と減少に二分化する傾向が更に強まり、10%以上IT投資を増加させる企業が27.1%と過去最高水準を示す一方、10%以上減少させる企業も17.1%と多い。
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著者プロフィール
日本情報システム・ユーザー協会
社団法人 日本情報システム・ユーザー協会
ユーザーの立場からの産業情報化の推進を目的とし、大手ユーザー企業を中心に、約250社の会員を擁し、経営とITに関する様々なテーマや、立場に応じた40以上の委員会、研究会、研究プロジェクトを実施し、毎年、各種調査・研究報告書の刊行や、提言を行っている。1962年、日本データ・プロセシング協会として創立、1992年社団法人日本情報システム・ユーザー協会として、全面的に拡充改組。
http://www.juas.or.jp/
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