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改めて知っておきたいRed Hat Enterprise Linux 4 - 管理編 |
第3回:RHEL4におけるシステム管理とSIMについて
著者:日本ヒューレットパッカード 古賀 政純 2006/4/20
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Linuxサーバのシステム情報の収集
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エンタープライズシステムにおいて、システムが大規模になるほど1システムあたりのサーバの数は増える傾向にあります。システムの規模が大きくなるにつれて、サーバ数、サーバOSの種類が増えるため、システム管理者は管理工数が増加していきます。
Linuxをエンタープライズシステムに採用するユーザは、一般的にWindowsやUNIXを混在させないLinuxのみの環境を好むといわれます。それでも業務アプリケーションの種類が多くなると、比較的中小規模の場合でもLinuxやWindows、UNIXが混在した構成をとるケースは少なくありません。
このように複雑化したシステムともなると、管理者以外にもシステムの状態を詳細に知っておくべき立場の人間が存在します。それはシステムのデリバリーの担当者やSIer、保守に関わる人です。
特にシステムのデリバリーと保守に関わる人は、その顧客システムに障害が発生した際に顧客のハードウェアとソフトウェア構成履歴を元に同様の擬似障害をテストすることがあります。これはLinux/UNIX/WindowsなどOSの種類に関係した話ではなく、どのような場合でもシステム情報は正確に収集しておかなければなりません。
そのために、サーバの状況を把握するにはLinuxサーバにログインしてログを採取する、あるいは/proc以下やifconfigの出力などをコマンドラインから状況を確認し、現在のハードウェアやシステムの状態を確認する方法があります。RHELではシステムの状態を詳細に知るための標準のコマンドが多数用意されているので、そこから膨大な情報を入手することができます。
Linuxのシステム情報を取得するには、コマンドラインから行う方法とGUIから行う方法がありますが、コマンドラインから行うことが一般的です。しかしシステムに存在するLinuxサーバすべてに対してコマンドすべてをに打ち込むとなると相当の労力と時間が必要です。そのため通常はこれらの作業を自動的に実行するためのシェルスクリプトを作成し、実行することが一般的に行われています。
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Linuxシステムの障害監視
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先に述べたようなシステム情報を収集するシェルスクリプトはシステム導入時に非常に有用なツールであり、管理者や導入業者、保守サポート業務の工数の削減に役立つことでしょう。しかし日常的な運用管理ではサーバごとにログを収集し、異常がないかについて管理者がすべてに目を通すのは非常に煩雑です。
システムに障害が発生しているか、システムがうまく稼動しているかといった状況だけを知りたい管理者にとっては、対象となる何百ものサーバにログインし、スクリプトを流して大量の監視項目をチェックするという方法は非現実的です。
そこで、複数のサーバを一元管理して自動的にシステム情報を取得し、障害情報をリアルタイムで監視できるソリューションが必要になります。いわゆる「管理、監視ソフトウェアによる一元管理」と呼ばれるソリューションです。
大量にサーバが導入される、もしくはサーバ/OSの種類が異なるという環境において、管理者の管理工数を低減することは非常に重要です。特にサーバの負荷状態や障害状況、アプリケーションの稼動状況を瞬時に把握したいというニーズは昔から消えることはありません。
管理者の管理工数を低減する手段の1つとしては、「障害そのものを発生させない」あるいは障害が発生しても業務が停止しないというのがあげられます。
障害が発生しても業務が停止しないようにするためのソリューションとしては、システムをHAクラスタ化する、あるいはハードウェアの多重化構成が組み込まれたNonstopシステムなどを導入するなどが考えられます。その他にも障害が発生する前の段階で異常な負荷を検知する、業務停止しなくても障害が発生したことを管理者に迅速に通知する仕組みを導入することも大変重要な要素といえるでしょう。
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著者プロフィール
日本ヒューレット・パッカード株式会社 古賀 政純
2000年よりUNIXベースのHAクラスタシステム及び、科学技術計算システムのプリセールスに従事。並列計算プログラミング講習会などを実施。その後、大手製造業及び官公庁系の大規模Linuxクラスタの導入、システムインテグレーションを経験。現在は、大規模エンタープライズ環境向けのLinuxブレードサーバ及びHP Serviceguard for Linux(HAクラスタソフトウェア)のプリセールスサポート、システム検証を担当している。毎日、Linuxサーバと寝食を共に(?)しています。
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