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Black Duck Software CEO Douglas A.Levin(ダグラス・ア・レビン)
1987年から1995年にかけてマイクロソフト社の様々な幹部役職を歴任。1995年から1999年には、CMGI Direct、IBM/Lotus Development Corporationなどの企業で取締役やコンサルタントとして働く。それ以降、Black Duck Software,Inc.設立までに、MessageMachinesとX-Collaboration Software CorporationのCEOを勤める。現在Black Duck Software,Incの社長兼CEOとして、精力的に活動中。
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Black Duck Softwareは、開発中のソフトウェアにオープンソースなどのソースコードが含まれないかを確認するサービス「protexIP」をリリースしている企業だ。昨年6月にテンアートニと提携し、本格的に日本へ進出をはじめた。今回、同社のCEOであるDouglas A.Levin氏にGPLを含めたオープンソースのライセンスに関する問題や同社のサービスについてインタビューを行った。
— アメリカでは、GPL 3.0はどれくらい話題になっていますか
Levin氏:1ヶ月以内新しい3.0がリリースされるということもあって、アメリカでもニュースなどをはじめ様々なメディアで取り上げられています。
GPL 3.0については、コミュニティによって見方が変わってきます。開発者が関わる「オープンソースのコミュニティ」、大規模なソフトウェア会社やハードウェアベンダーが関わる「OEMのコミュニティ」、そして「エンタープライズのコミュニティ」といった見方です。
そしてこれらのコミュニティの共通の認識は、GPL 3.0に対する不明瞭感です。どのような内容になるのかが明確でないために、その内容に興味を持っています。
GPL 3.0に対する関心が高いのは当然ですが、現在はGPL以外のオープンソースのライセンスが増えていることから、ライセンス自身に対する関心も高まっています。現時点で635以上ものライセンスが乱立しています。これだけライセンスが多いと、個人で把握するのは難しいのが現状です。
— では、開発者たちはどのようにライセンスを判断すればよいのでしょうか
Levin氏:現在は様々なソースコードを組み合わせて、ソフトウェアを開発しています。つまり開発されたアプリケーションは、自社で作ったコードのほかにGPLに基づいたオープンソースのコードなどが組み合わさって作成されているのです。
この組み合わせによる開発が現在のソフトウェア開発における問題点なのです。つまり複雑に組み合わされたソースコードの内容をすべてチェックし、ライセンスに準じているかどうかを判断するのは困難であり、何らかのチェックするソリューションが必要になります。
弊社が提供する「protexIP」は、開発したソフトウェアのソースコードの中に、ライセンスにあてはまるコードが組み込まれているかを検出し、ライセンスに違反しているかどうかをレポートとして提出します。
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ライセンス
ソフトウェアなどの使用許諾書のこと。オープンソースではGPLが有名。
protexIP
日本ではテンアートニが提供するサービス。開発中のソースコードにオープンソースのコードが含まれているかを検出してくれる。
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