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SQL Server 2005で実現するクラスタリング
第5回:フェイルオーバー/フェイルバックを体感する
著者:
イー・キャッシュ 小関 茂徳
2006/7/28
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フェイルオーバー/フェイルバック処理
前回までは、フェイルオーバークラスタリング環境(以下、クラスタリング環境)の構築を行ってきました。その環境を使って、今回からは稼動系のサーバを停止させて、フェイルオーバーとフェイルバックが行われているかを見ていきます。
まずは、フェイルオーバーとフェイルバックのおさらいをしましょう。
フェイルオーバーについては何度も説明済みですが、再度繰り返すと、クラスタリング環境にある複数のノードのうち、稼動系のノードが何らかの原因で停止した際に処理中のタスク(サービス)が待機系のノードに処理を引き継ぐシステムのことです。
これに対して、フェイルバックはクラスタリング環境で元々稼動系として動作していたサーバが停止状態から復帰した際に、改めて処理を待機系から引き継ぐことをいいます。
わかりやすいように、このフェイルオーバーとフェイルバックの処理の流れを下記に示します。
図1:フェイルオーバー処理の流れ
図2:フェイルバック処理の流れ
このフェイルバックの処理は、構成したクラスタリング環境において、ノードごとに「優先度」というものが設定されていることで実現される機能です。
図2では、MSCS-SV1のノードがMSCS-SV2よりも「優先度」が高く設定されているため、MSCS-SV1が復帰後にフェイルバックの処理が行われ、改めて処理を引き継ぐことができるのです。逆にMSCS-SV2の優先度を高く設定していれば、MSCS-SV1が復帰してもフェイルバックの処理が行われることはありません。
では、実際の環境にフェイルバック処理を行うための優先度の設定を行っていきますが、その前に現在のクラスリングの状況を確認します。
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著者プロフィール
イー・キャッシュ株式会社 小関 茂徳
ビジネス支援事業部 ビジネスアドミニストレーター
イーキャッシュにて事業化計画から製品化計画、販売戦略までのビジネスデザインを中心として展開している事業に携わっている。2006年度からはRFID関連事業でつちかったプラットフォーム製品の開発技術を活かして、モバイルプラットフォーム分野における仮想マシンの開発や半導体開発とともに新規事業開発提案を推進している。
INDEX
第5回:フェイルオーバー/フェイルバックを体感する
フェイルオーバー/フェイルバック処理
クラスタリングの各ノードの確認
フェイルオーバー/フェイルバックの実演