Web 2.0世界におけるセマンティックWebについては、「第2回:Web 2.0世界におけるセマンティックWeb」で「タギング/フォークソノミー、マイクロフォーマット」という具体的な例を題材に解説した。だが、Web 2.0のマクロな視点(本質)を眺めると、セマンティックWebが「タギング/フォークソノミー、マイクロフォーマット」といった個別のサービスに対してのみ有効であるというものではなく、Webの世界に広く浸透していくものであることがわかる。
Web 2.0の本質は、大量の情報と消費者のアテンションをコントロールすることで、Webビジネスを成功に導くところにある(「連載:ビジネス展開におけるWeb 2.0」を参照)。ここでいう大量の情報とは、商品情報だけでなく、消費者を深く知るための顧客属性情報(デモグラフィック)、消費者の心理的な嗜好(サイコグラフィック)、地理的な要因(ジオグラフィック)が含まれる。特に消費者を深く知る方法は、インターネットの普及やITの進歩により大きく変わろうとしている。