今回からは、VMware ESX Server 2.5.1の仮想マシン(VM)内でMicrosoft Exchange Server 2003のフロントエンド・サービスを稼動させたときのテスト結果をご紹介します。主な目的は、仮想CPUリソースで提供されている各種の管理オプションを検証すること、また、インターネット・メール・プロトコルの様々な運用形態でこれらのオプションを利用したときに得られるメリットを調べることにあります。
デルのスケーラブル・エンタープライズ・チームは、Dell PowerEdge 2850サーバ上でESX Server 2.5.1を稼動させ、VMのサイジング・テストを実施しました。このテスト環境ではMicrosoft Exchange Server 2003のフロントエンド・コンポーネント、PowerEdge 2850サーバ、Dell|EMCストレージを採用し、複数のVMをサポートするインフラストラクチャを整えました。
フロントエンド・サーバとして採用したExchange Serverは、クライアントから受けたリクエストを、適切なバックエンド・サーバに渡して処理させます。Microsoft Exchange Server 2003は、各種のメッセージング・プロトコルをサポートしますが、このホワイトペーパでは、次のフロントエンド・サービスに絞り込んで検証と分析を行いました。
WebDAV(Outlook Web Access)
SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)
表1:検証するメッセージプロトコル
以降では、ESX ServerのホストおよびVMのインストール手順を踏まえながら、サーバとストレージのハードウェア構成および設計内容を説明していきます。Exchange Server 2003のセットアップ手順は、インターネット・メールから生じるワークロードのシミュレーション方法と測定方法を説明する際に併せてご紹介します。テスト環境の設計および構成についてご理解いただけたら、次は、ESX Serverの仮想CPU機能を利用し、リソースの活用率と柔軟性を向上する方法について説明します。