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徹底解剖!!Oracle Fusion Middleware |
第5回:情報システムの最適化 - システムトランスフォーメーション
著者:新日鉄ソリューションズ 前田 稔 2006/11/24
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はじめに
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Oracle Fusion Middlewareは、J2EEで構築されたWebサーバをベースに企業情報ポータルやシステム管理、セキュリティやビジネスインテリジェンス(BI)などの各ソフトウェア同士を連携させるシステム統合機能を備えている。また今後のブロードバンドネットワークをベースとした企業の情報システムを、柔軟にかつ安全に構築するために必要な機能も提供している。
本連載ではこれらの機能のうち、第2回で「アプリケーション統合」について、第3回で「IDマネージメント」について、第4回でOracle Fusion Middlewareと密接な関連を持つ「Oracle Grid」について解説してきた。
最終回の今回は、これらを統合して基幹系システムを最適なアーキテクチャに変革していくシステムトランスフォーメーションについて解説する。
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システムの再構築の際のポイントは
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社団法人日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)の「企業IT動向調査2006」によると、会員ユーザの8割が、自社システムの再構築を現在実施中である、もしくは実施を予定していると答えている。
1980年代から90年代に導入された既存の情報システム群の多くは、縦割り組織と縦割り業務に合わせて開発され、最適化されたシステム構造とはいいがたい。しかも既存の情報システムは老朽化が進んでおり、システムの再構築を検討しなければならない時期を迎えているのも確かだ。
実際に経営トップおよび各事業部門から、システムトランスフォーメーションへ向けての様々な要求がCIOに寄せられている。ブロードバンドネットワーク時代にふさわしい企業のコアコンピタンスを強化するための戦略的な要求もあれば、災害対策やセキュリティ対策などBCM(ビジネスコンティニュイティマネジメント)に関わるような、待ったなしの要求もある。
しかしシステムトランスフォーメーションは時間のかかるプロジェクトであるため、1年や2年の短期間で実現するのは難しいし、要求のすべてを同時に実現することは不可能である。自社の経営戦略と照らし合わせ、ビジネス要求に優先順位を付けて対処せざるを得ないのが現状なのだ。
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著者プロフィール
新日鉄ソリューションズ株式会社 前田 稔
エグゼクティブ・プロフェッショナル
ソリューション企画・コンサルティングセンター
新日本製鉄室蘭製鉄所において生産技術部門に従事。その後、同社EI事業部で、オープン系MRPやERPのSI事業に携わる。産業ソリューション第1事業部長、ソリューション企画・コンサルティングセンター長などを歴任し、2005年より現職。
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