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| アーキテクチャを考える | ||||||||||||
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各企業がそれぞれの事業環境からITへのニーズや優先順位を明確化した後、トランスフォーメーションを具体的に実行する施策を立案していく。立案の際に当社は長期的視野に立ち、情報システムのアーキテクチャの整理をすることを推奨している。本連載では、当社がまとめたシステムトランスフォーメーションの流れとそれを支える次世代システムアーキテクチャを紹介していく。 |
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| 次世代システムアーキテクチャ | ||||||||||||
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今後の企業の情報システムに求められる要件を考えると、企業内やグループ内はもちろんのこと、パートナーや最終顧客までを含めた企業間同士の連携や個人と企業間の連携においても、リアルタイムにリッチな情報量を伴うものになるため、高速な処理能力が必要だ。またその参加者間で処理されるビジネスプロセスも頻繁に組み替えることのできる柔軟性を持つことも必須である。 そのため、このようなビジネスを支える情報システムも、飛躍的な技術革新が続くブロードバンドネットワークを前提にした構造となることには異存があるまい。 次世代システムアーキテクチャの狙いは、「個別のアプリケーション群からも、個別のコンピュータハードウェア群からも、独立したブロードバンドネットワーク対応のシステム基盤を整備すること」にある。 ![]() 図1:新日鉄ソリューションの考える次世代システムアーキテクチャ その基盤となるシステムは、以下3つの要素で構成されている。
表1:システム基盤の3つの要素 従来の情報システムも個別のシステムごとにこれら3つの要素を持っていたが、次世代アーキテクチャは、この要素をネットワーク上にくくり出し、標準化する狙いも持っている。次項ではこの3つの要素について、それぞれ解説していく。 |
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| エンタープライズグリッドコンピューティング | ||||||||||||
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グリッドコンピューティングとは、複数のサーバやストレージといったハードウェアを接続し、あたかも1つの大きなコンピュータがあるように動かす技術である。この技術を仮想化と呼ぶ。 仮想的なコンピュータ上でアプリケーションを動かすことにより、あるアプリケーションの処理量が急増した場合には、他のアプリケーションが稼動していたサーバまで動員して処理できるようになる(本連載の「第4回:システム統合アーキテクチャを支えるGrid技術とその実力」で解説)。 |
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| 共通システムサービス | ||||||||||||
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複数のアプリケーションソフトウェアが共通して持つ機能をくくり出したものである。例えば、利用者1人1人に適した情報提供画面を作るポータル機能やビジネスインテリジェンス機能などである。またBCMに関連するセキュリティや災害復旧の仕組みは、すべてのアプリケーションに対して必要であり、共通システムサービスとして定義できる。 共通システムサービスは、自社保有のサーバに搭載しておくこともできるし、外部のサービス会社からネットワーク経由で借りてくることもできる(セキュリティに関しては本連載の「第3回:ID管理基盤によるセキュリティ強化」で解説)。 |
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| アプリケーションインテグレーション | ||||||||||||
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「エンタープライズグリッドコンピューティング」と「共通システムサービス」という2つのシステム基盤の上に、実際のアプリケーション群が稼動する。こうした複数のアプリケーションを連携させる「アプリケーションインテグレーション」機能が3番目のシステム基盤構成要素である。 アプリケーション同士でデータを交換する機能や各ビジネスプロセスで利用するデータ/アプリケーションをあらかじめ登録し、必要に応じて呼び出す機能などで構成されている。これらの機能を組み合わせると、実際の業務を進める中で必要とされるアプリケーションを起動し、その業務で活用する情報を簡単に引き出せるようになる。 こうすることで、システムトランスフォーメーションに必須の組織間にまたがるビジネスプロセス全体を一貫してサポートする情報システムを構築しやすくなるという利点がある。さらに各プロセスのパフォーマンスをモニタリングし、処理のボトルネックになるプロセスを見つけるといったことも可能になる(本連載の「第2回:SOAのアプローチによるアプリケーション統合」で解説)。 |
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