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CKM
はじめようイントラブログ〜コミュニケーションナレッジマネジメント

第3回:今さら聞けない「ブログ」の違い
著者:GMO ホスティング & セキュリティ  大澤 貴行   2006/11/28
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はじめに

   本連載では、社内コミュニケーション力の強化とコミュニケーションナレッジマネジメント(CKM)の重要性について解説してきました。そのための場として、新しいインターネットの考え方やアプリケーション、サービスをビジネスにも取り入れ活用していく「Web 2.0 on Business」について紹介しました。

   今回は、その代表的なアプリケーションの1つであるイントラブログと、一般的に利用されている個人ブログなどを比較していきます。

ブログとは何か

   まずイントラブログについて解説する前に、その前提であるブログについて解説します。現在ブログは一般的になり、日本で約1,000万人以上が利用しています。

   今では一般的に「日記」と理解されているブログですが、もともとの意味は気になったニュースやWebサイトの内容に対して、様々なコメントや批評とともに記録/紹介するコンテンツの総称です。WebをLog(記録)するということで、Weblog(ウェブログ)と名付けられたものが略されて、blog(ブログ)と呼ばれるようになりました。

   当初ブログは普通のWebサイトと同じようにHTMLで作られていましたが、徐々にコンテンツを作成しやすいアプリケーションが使われるようになりました。それらは「ブログアプリケーション」と呼ばれ、HTMLを知らない人でも簡単にブログが作成できるようになったのです。その後コメント機能やトラックバック機能、RSSフィード配信機能などの現在のブログで見られる主要な機能が様々追加されました。

   それらのブログの主要機能を表1に整理します。

コメント機能
ブログの訪問者がその記事(エントリ)に対しての意見やコメントを自由に書き込める機能のこと。基本的にブログは、書き手側が一方的に意見を記載するものだが、コメント機能により読み手側の反論や同意が行われ、インタラクティブな情報交換が可能となる。
トラックバック機能
いわゆる逆リンクの機能のこと。自分のブログからその参照先の記事に対してリンクを張る際、参照先へリンクを伝えたり、相手にリンクを張ってもらいたい場合に情報を通知する機能である。上述したコメント機能が、固有のブログ内で行われる情報交換なのに対して、トラックバック機能は複数のブログ間で行われる情報交換となる。
RSSフィード配信機能
自分のブログに新規記事が追加されたことを、特定のフォーマット(RSSフィード)で通知する機能のこと。これまでは、更新されたことに気づくか気づかないかは読み手側に委ねられていたが、RSSフィードによって更新情報を読み手側に伝えることができる。

表1:ブログの主な機能

   表1にあげたこと以外にもブログ特有の機能は様々で、それらの機能を取り入れていくことで、誰でも簡単にブログを作成・記述できるようになりました。その結果多くの人がブログを通じてコミュニケーションを行うようになったのです。その内容は個人の日常や意見を発信することがメインとなり、一般的に「ブログ=日記」と理解されるようになりました。

   しかし単純に「ブログ=日記」としてしまうと、日記風のコンテンツがすべてブログになってしまいます。これまで解説してきたようにブログであるか否かは、「どのような方法でそのコンテンツが作成されたのか」という点が重要です。本連載ではその点を踏まえ、「ブログとはブログアプリケーションによって作成された個人の日常や意見を記載したコンテンツ」と定義したいと思います。

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GMO ホスティング & セキュリティ株式会社 大澤 貴行
著者プロフィール
GMO ホスティング & セキュリティ株式会社   大澤 貴行
ラピッドサイト事業本部 本部長 兼 商品企画部長
ホスティングブランド「ラピッドサイト」の責任者としてSaaSの1つの形であるアプリケーションホスティングやWeb 2.0をビジネスに取り入れたWeb2.0 on Businessなどの中小企業に向けた新しいホスティングサービスの提案、啓蒙活動を行う。

ラピッドサイト
http://www.rapidsite.jp/

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第3回:今さら聞けない「ブログ」の違い
はじめに
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