Virtual Server 2005 R2はMicrosoftが提供する仮想化プラットフォームです。サーバーのコンソリデーション(統合化)やレガシーOSの移行、評価開発環境などをVirtual Serverを使って実現できます。本記事では、Virtual Server 2005 R2の概要を詳しく解説し、実際にVirtual Serverを使って仮想イントラネット環境を構築して、システムを評価できるようなシナリオをご紹介します。
パフォーマンスを改良し無償化
Virtual Server 2005 R2はMicrosoftが2006年2月に日本語版の出荷を開始した、仮想化プラットフォーム製品です(図1)。
図1:Virtual Server 2005 R2の管理画面 (画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
前バージョンであるVirtual Server 2005からのバージョンアップとなり、2005 R2ではHyper-Threadingの対応をはじめとするパフォーマンスについての改良、ネットワーク関連機能の拡充やVirtual Server自身のクラスタ対応などが盛り込まれています。
Virtual Server 2005 R2はWindows Server 2003に加え、Windows XPも動作環境としてサポートしています。本番環境としてVirtual Server上の仮想環境から各種のサービスを提供する場合はWindows Serverが必要ですが、ソフトウェアのテストや評価をする場合はWindows XPでも十分に活用できます。
本記事でもVirtual Serverのインストール環境としてWindows XP Professionalを利用して解説します。
著者プロフィール 慶應義塾大学環境情報学部(SFC)学部生 小野 雄太郎
Microsoft MVP for Windows Server - Networking, Jan 2004 - Jan 2007.
1982年生まれ。エンタープライズネットワークやIPv6といったネットワーク技術のほか、Windows Server Systemの設計や運用などを独学で習得。幅広い分野をひとりでカバーする。MCSEをはじめCCDA/CCNAといったベンダー資格も多数保有する。2004年より慶應義塾大学に在籍中。