ウルシステムズ。そのエンジニアの質と技術力は業界でも折り紙つきである。その技術力を裏づけに数々の実績をあげており、いまや業界屈指のコンサルティング会社といえよう。人財といわれる時代において、そのような良質なエンジニアを保ち続ける秘訣をウルシステムズ代表取締役社長 漆原 茂氏に伺った。
— コンサルティングを中心に目覚しい成長を続けてきましたが、2006年はどのような年でしたか
漆原氏:2006年を振り返ってみると、大きな出来事として次の3つがあげられます。
1つ目は、2006年2月にJASDAQに上場したことです。このことは設立以来着実に築いてきたコンサルティングという事業に加えて新たな事業分野を切り拓いたという点、また社会的な認知という点や資金調達面での信用という点で、今後の当社の成長の大きな基盤となっていくものだと考えています。
2つ目は、従来からのコンサルティング事業が、 引き続き堅調に推移してきたことがあげられます。リピーターのお客様も増えてきており、当社の基盤事業としての地位がより固まってきたと感じています。
3つ目は、そうした従来の事業に加えて、新たにソフトウェアソリューションの提供事業を立ち上げたことです。これまでコンサルティングを通じて蓄積してきたノウハウをもとにしたパッケージソリューションの開発・販売事業の第1弾として、流通業向けの受発注ビジネスソリューション「UMLaut(ウムラウト)/J-XML」をリリースしています。
当社では、従来からのコンサルティング事業を「KBS事業」、この新しいソフトウェア開発・販売事業を「PBS事業」と分けて2本の柱とし、前者から得た知的資産を後者の開発にフィードバックしていくというサイクルを作りだしています。
— そうした新しいビジネス分野に乗り出された理由とは何でしょうか
漆原氏:現代の激しい企業競争の中で抜きんでた地位を確立して生き残っていくためには、コンサルティング事業の底堅い成長とは別の飛躍的な成長分野が必要だと考えています。そうした中長期的な利益成長を目指して、ソフトウェアの開発・販売事業に進出することにしたのです。
今後は、この「人材と共に成長する分野(KBS事業)」と「研究開発を通して大きな利益成長を遂げる分野(PBS事業)」のバランスを保ちながら、着実にかつ大きな成長を目指していきたいと考えています。
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