Red Hat Enterprise Linux 5からRPMパッケージ管理システムとして「yum(Yellow Dog Updater,Modified)」が採用されました。このyumというのは、主にパッケージのアップデートに利用されます。ほかにもメディアに収録されているRPMパッケージのインストールやシステムにインストール済みのRPMパッケージのアンインストール、グループ管理などにも使われます。これに伴いRed Hat Enterprise Linux 4で採用されていたup2dateは、Red Hat Enterprise Linux 5において廃止されています。
Red Hat Enterprise Linux 5に付属するsystem-config-packagesはRPMパッケージを管理するGUIツールですが、yumのレポジトリが設定されていることが前提条件になっています。したがって、yumのレポジトリの設定が完了していないと、GUIによるRPMパッケージの管理は行えません。
これまでRed Hat Enterprise Linux 3や4などを取り扱ってきた管理者からすれば、ローカルディスクに保管されているRPMパッケージならば「rpmコマンドで管理すればよい」と思うかもしれません。しかし今後、対象となるシステムの巨大化やOSの複雑化、ネットワーク経由でのRPMパッケージ運用などを考慮した場合、RPMパッケージ管理の簡素化は避けて通れないとなると、Red Hat Enterprise Linux 5でyumが利用できるようになったことは重要なことだといえるでしょう。