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Special Interview Itanium Solutions Alliance
急速に普及が進むItaniumの日本市場を支える「Itanium Solutions Alliance」 話者:Itanium Solutions Alliance日本地域委員会議長
        日本電気  泓(ふち)宏優氏   2007/6/29

Itanium Solutions Alliance日本地域委員会議長 泓(ふち)宏優氏

Itanium Solutions Alliance 日本地域委員会議長
日本電気株式会社 ITプラットフォーム販売推進本部
商品マーケティンググループ グループマネージャー
泓(ふち)宏優

日本地域委員会の議長として、2005年9月の設立時より設立メンバーのサーバ各社と協力し、Itaniumソリューションの普及・導入のために積極的なアライアンスの活動を牽引、展開。
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   Itaniumの普及・導入を目標に、開発者向けのプログラムやソリューションの供給促進を行っているItanium Solutions Alliance(アイテニアム・ソリューションズ・アライアンス)。その日本地域委員会議長の泓(ふち)宏優氏に、ワールドワイドの展開と日本市場での取り組みについて話を伺った。

Itaniumの普及を促進するItanium Solutions Alliance

— Itanium Solutions Allianceの活動について教えてください
泓氏:Itanium Solutions Alliance(以下、アライアンス)はワールドワイドのアライアンスで、2005年9月に設立しました。設立メンバーはItaniumアーキテクチャを提供するIntelをはじめ、ユニシス、SGI、NEC、HP、日立製作所、富士通シーメンス、富士通、Bullの9社とソフトウェアベンダーが23社でした。これが現在では、150社を超えるベンダーが参加しています。

   Itaniumはオープンな基幹システム(科学技術計算)市場、RISC市場を狙って開発されているプロセッサです。従来のRISC市場で使われている様々なソフトウェアのように、Itanium上でも利用できるソフトウェアを増やす、という目標を持っています。競合関係にあるベンダーが集まり、オープンな基幹システムの普及を目指して、1年半以上活動を継続しており、様々な成果もでてきています。

   私達はItanium上で動作するアプリケーションを「ソリューション」と呼んでいるのですが、設立当初は6,000種だったソリューションが現在では12,000種を超えています。このようにソリューションが増えることで顧客の選択肢も広がり、様々なソリューションから必要なものを選択できるというオープンシステムならではのメリットを享受してもらいたいと考えています。


— 日本地域委員会として、日本市場ではどのような活動をされていますか
泓氏:ワールドワイドでのアライアンスということもあり、全体的な活動内容はアメリカ側で決められています。しかし実際に活動していく中で、日本なりの市場特性を鑑みた戦略が必要だと感じています。

   例えば、日本では富士通、日立製作所、そしてNECの3社のメインフレームが、未だ多くのシェアを持っています。また垂直統合といわれるように、ベンダーとSIerが一括して1つの流れの中で受注する体制があります。さらに日本では言語の問題も存在します。

   こういったローカライゼーションを含め、日本地域の市場に向けてアライアンスとして様々なプログラムを作っていく必要があると感じています。このため日本地域委員会をアライアンスの設立当初から作り、活動を続けています。


— 具体的な活動にはどのようなものがあるでしょうか
泓氏:アライアンス全体をみた場合、大きく分けて3つのプログラムがあります。

   まず1つ目が、ソフトウェア開発者にItaniumのよさを理解してもらうためのワークショップ/セミナーを開催する「ディベロッパーデイズ」です。アメリカではソフトウェア開発者に向けて、サンフランシスコなどで行っています。日本ではソフトウェア開発者だけでなく、SIerや販売チャネルをもった方々も対象に組み入れた、幅広い内容を取り上げています。

   続いて2つ目が、実際に開発したアプリケーションをItaniumで検証する「ソリューションセンターネットワーク」があります。アメリカではネットワーク上にItaniumプロセッサを搭載したサーバを用意し、Webを通じて動作検証を行える準備があります。日本の場合は実際のマシンをソフトウェアベンダーに貸し出し、さらにテストをする上で発生した問題点のサポートを行っています。

   3つ目はソリューションセンターネットワークで検証したソリューションを皆に知ってもらうための「ソリューションズカタログ」です。アメリカではWeb上でのカタログを提供していますが、日本ではやはり紙ベースの力が大きいので小冊子として配布しています。


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急速に普及が進むItaniumの日本市場を支える「Itanium Solutions Alliance」
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  2年目の活動と今後の目標