ゼンド・ジャパン、Windows環境向けのPHPアプリケーションサーバ「Zend Platform 3.0 日本語版」を発表
PHPアプリケーションサーバWindows
2007/4/23 14:00
Windows環境で高性能なPHPアプリケーションサーバを実現
ゼンド・ジャパンは4月20日、PHPアプリケーションサーバ「Zend Platform 3.0 日本語版」のWindows対応を発表した。出荷開始は5月下旬を予定している。
Zend Technologiesとマイクロソフトコーポレーションは2006年10月に、Windows Server上でのPHPサポートに関する技術提携を発表している。その成果として3月6日には、Windows Serverに標準で搭載されているWebサーバ「IIS」におけるPHPの動作の信頼性/パフォーマンスを向上させるモジュール「FastCGI」を搭載したPHPエンジン「Zend Core 2.0」をリリースしている。
今回発表された「Zend Platform 3.0 日本語版」は、このZend Core 2.0をベース環境とし、企業ユーザのニーズにあわせた拡張機能を搭載した製品だ。3月23日に発表されたLinux対応版と同様、高速化や運用監視を主体とした小規模システムから、複数台によるクラスタリング構成/非同期バッチ処理を必要とする大規模なミッションクリティカルシステムまで、幅広いニーズに対応できるとしている。
同製品の主な特徴は以下の通り。
- 帳票エンジンの搭載
- 帳票エンジンとして「BIRT(Eclipse Business Intelligence Reporting and Tools )」を搭載し、デザイナで作成した帳票レイアウトにデータを結合し、簡単にPDFやHTMLの帳票イメージを作成できる。
- ジョブキュー
- これまでPHPは、Webブラウザからのリクエストベースで処理を行っていたが、ジョブキーを搭載することで、日時をはじめとした条件の指定によってPHPコードの実行が可能となる。
- SNMPサポート
- PHPの異常な実行をピックアップして報告する「PHPインテリジェンス」によって検出されたレポートをSNMP(Simple Network Management Protocol)で送信できる。
- Zend Studio 5.5 日本語版との連係
- すでに発表されている統合開発環境「Zend Studio 5.5 日本語版」と連係し、PHPインテリジェンスが検出したレポートを同環境の画面上に直接表示できる。
- セッションクラスタリング機能のアベイラビリティ向上
- 複数のPHPサーバでセッション情報を共有することによってスケーラビリティを実現する「セッションクラスタリング」を強化し、アベイラビリティを向上した。
- PHP 5.2.x対応
- 最新のPHP 5.2.xに対応。
対応プラットフォームは、Windows Vista/XP/Server 2003で、x86環境のみをサポートする。対応WebサーバはIIS 5/6およびApache 1.3.x/2.0/2.2で、IISでの利用を推奨している。なおIIS 7については今後対応する予定とのことだ。
製品として「Zend Platform 3.0 PS(Performance Management Server)」と「Zend Platform 3.0 ES(Enterprise Server)」の2つのラインナップを用意しており、1年目の年間アップグレードサービスを含んだ年間ライセンスは以下の通り。
|
Zend Platform 3.0 PS |
Zend Platform 3.0 ES |
1CPU |
15万円 |
50万円 |
2CPU |
22万円 |
75万円 |
4CPU |
40万円 |
135万円 |
なお同社は、Zend Core 2.0のサポートサービスと日本語GUIをセットにした「Zend Network 日本語版」についても提供する予定とのことだ。
(ThinkIT編集局 神保 暢雄)