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システム企画担当者のためのBIシステム導入の勘所
〜速く、安く、確実に導入するには〜 |
第10回:BIシステムをつくってみる−実践編(5) 機能拡張プロジェクト
著者:アイエイエフコンサルティング 平井 明夫 2005/2/2
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読者の皆さん、こんにちは。
前回は、最初のプロジェクトの評価フェーズから、機能拡張プロジェクトの要件定義までを実施しました。今回は、機能拡張プロジェクトの設計フェーズから開始します。設計フェーズのタスクとして多次元データベース設計と画面設計を行います。
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設計フェーズ
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多次元データベース設計のうち、まずは次元階層定義の更新を行います。更新されたディメンションの定義結果(図1)にしたがって、顧客ディメンションの追加を行います。図2がその結果です。
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図1:ディメンションの定義結果
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多次元DB名 |
次元数 |
次元名 |
レベル1 |
レベル2 |
レベル3 |
レベル4 |
売上実績 |
4 |
時間 |
年 |
月 |
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製品 |
合計 |
製品クラス |
製品ファミリー |
製品 |
チャネル |
合計 |
チャネル |
|
|
顧客 |
合計 |
業種 |
顧客 |
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図2:多次元データベース設計〜次元階層定義
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次に変数次元マトリックスを更新します。顧客ディメンションと新しいメジャーである利益を追加した結果、図3のようになります。
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多次元DB名 |
変数名 |
積上げ方式 |
次元名 |
時間 |
製品 |
チャネル |
顧客 |
売上実績 |
売上金額 |
加算 |
○ |
○ |
○ |
○ |
コスト |
加算 |
○ |
○ |
○ |
○ |
利益 |
加算 |
○ |
○ |
○ |
○ |
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図3:多次元データベース設計〜変数次元マトリックス
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次に画面設計に移ります。今回のプロジェクトで追加される2つの機能を実現するために、以下の2つの初期画面を設計します。
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- 顧客別の販売金額の推移を分析するための画面(新規作成)
- 特定のチャネル(カタログ販売)により販売された製品の売上、コスト及び利益を比較する画面(チャネル別売上・コスト比較レポートの修正)
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(1)の画面は、前回のプロジェクトで作成した製品別売上金額推移レポートを参考に、行エッジを製品ではなく顧客ディメンションに変更した形式にします。まず表示形式を表に決めます。次に、時間ディメンションを横軸に、年のみの表示を指定しておきます。次に顧客ディメンションを縦軸に配置します。
初期表示は、合計値、業種クラスのレベルまでにしておきます。チャネル・ディメンションと製品ディメンションはページエッジに配置します。最後に、メジャーもまたページ・エッジに配置し、初期表示を売上金額にしておきます。図4がその結果です。
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レポート名:顧客別売上実績推移 |
多次元DB名:売上実績 |
初期表示形式:表 |
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次元 |
選択項目 |
初期表示位置 |
初期表示項目 |
時間 |
年 月 |
横軸 |
年 |
製品 |
合計 製品クラス 製品ファミリー 製品 |
ページエッジ |
合計 |
チャネル |
合計 チャネル |
ページエッジ |
合計 |
顧客 |
合計 業種 顧客 |
縦軸 |
合計 業種 |
メジャー |
売上金額 コスト 利益 |
ページエッジ |
売上金額 |
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図4:画面設計(1)
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(2)の画面は、前回のプロジェクトで作成したチャネル別売上・コスト比較レポートのメジャーに利益メジャーを追加するだけです(図5)。もちろん、新規に追加された顧客ディメンションも忘れずに反映します。
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レポート名:チャネル別売上・コスト比較 |
多次元DB名:売上実績 |
初期表示形式:表 |
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次元 |
選択項目 |
初期表示位置 |
初期表示項目 |
時間 |
年 月 |
横軸(1) |
年 |
製品 |
合計 製品クラス 製品ファミリー 製品 |
縦軸 |
製品 |
チャネル |
合計 チャネル |
ページエッジ |
カタログ販売 |
顧客 |
合計 業種 顧客 |
ページエッジ |
合計 |
メジャー |
売上金額 コスト 利益 |
横軸(2) |
売上金額 コスト 利益 |
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図5:画面設計(2)
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以上で設計フェーズは終了です。
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著者プロフィール
株式会社アイエイエフコンサルティング 平井 明夫
日本DEC(現hp)、コグノス、日本オラクルを経て現職。一貫してソフトウェア製品の開発、マーケティング、導入コンサルティングを歴任。
特に、データウェアハウス、BI、OLAPを得意分野とする。現在、企業業績管理、管理会計などデータ分析ソリューションの短期導入を可能にするテンプレートやパッケージの開発を行っている。
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