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システム企画担当者のためのBIシステム導入の勘所
〜速く、安く、確実に導入するには〜 |
第12回:BIシステムの構成を決める〜製品選択編(2) BIツール選択(続き)とデータベース選択のポイント
著者:アイエイエフコンサルティング 平井 明夫 2005/2/16
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モニタリング・ツール
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読者の皆さん、こんにちは。
この連載も、今回が最終回となりました。前回は、BIツールの分類と、分析ツール及びレポーティング・ツールの機能と選択のポイントについてお話しました。今回は、残る1つのBIツールであるモニタリング・ツールの機能と選択のポイントについてお話し、最後にデータベース選択のポイントでこの連載を締めくくりたいと思います。
モニタリング・ツールは、経営・役員を中心としたユーザ層に適しています。このユーザ層は、データをあまり詳しく分析するわけではありませんが、企業の状況を一目で把握したいというニーズがあるため、可能な限り視覚的にわかりやすい表現が必要になります。
このようなニーズに対応するためには、数値を表やグラフだけではなく、評価対象とする値をある一定の目標値にしたがって判定し、結果に応じて、色や形を変えたシグナルとして表示する必要があります。このような機能を持つBIツールがモニタリング・ツールとして分類されます。
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シグナル表示機能
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モニタリング・ツールの基本的な機能として、シグナル表示があります。シグナル表示とは、数値の値に応じて記号の形や色を変えて表示することにより、直感的に数値の内容をみることを可能にする機能です。シグナル表示を使用したアプリケーションの画面の例を図1と図2に示します。
図1:シグナル表示を使用した画面例(1)
図1の左端の2列がシグナル表示です。ステータスと表示された列には、丸、菱形、正方形の3つの記号が表示されており、それぞれ順番に緑、黄、赤の色で表示されています。値が良い場合は丸(緑)、まあまあの場合は菱形(黄)、悪い場合は正方形(赤)で表示されています。
これらの記号の形と色は実績値と目標値の関係で決まります。あらかじめ、実績値と目標値の差、または、実績値と目標値の比率によって、丸(緑)から菱形(黄)へ、菱形(黄)から正方形(赤)へと変化すべき値(閾値)を決めておきます。それにより、実績値の変化に伴ってモニタリング・ツールが自動的に表示を変更します。
傾向と表示された列には、横棒、上向き三角、下向き三角の3つの記号が表示されており、上向き三角は緑、下向き三角は赤で表示されています。これらの記号の形と色は、実績値と、1つ前の期間(前年、前月など)の実績値の関係で決まります。実績値が1つ前の期間に比べて上回っていれば上向き三角(緑)、同じ値であれば横棒、下回っていれば下向き三角(赤)が表示されます。
これら2つのシグナルを見ることで、それぞれの数値が予算などの目標値に達しているかどうか、傾向として良い方向に向かっているかどうかを、実際の数値を見るまでもなく直感的に判断できます。
シグナルの種類にもいろいろあり、図2では、値が良い場合は丸(緑)、まあまあの場合は三角形(黄)、悪い場合は菱形(赤)を使用しています。また、ここでは、3段階のシグナル以外に、ゲージと呼ばれる10段階表示のシグナルも使われています。
図2:シグナル表示を使用した画面例(2)
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著者プロフィール
株式会社アイエイエフコンサルティング 平井 明夫
日本DEC(現hp)、コグノス、日本オラクルを経て現職。一貫してソフトウェア製品の開発、マーケティング、導入コンサルティングを歴任。
特に、データウェアハウス、BI、OLAPを得意分野とする。現在、企業業績管理、管理会計などデータ分析ソリューションの短期導入を可能にするテンプレートやパッケージの開発を行っている。
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