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OpenLDAPの設定
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OpenLDAPの設定は/etc/openldap/slapd.confに編集して行うが、ここで解説しない詳細な設定方法に関しては以下や一般書籍などを参照して欲しい。
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ここでは、SambaでWindowsドメイン環境を構築するための設定だけを解説する。
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includeパラメータ
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Sambaのスキーマを利用するためslapd.conf ファイルの中に以下の行を追加する。
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include/etc/openldap/schema/samba.schema
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suffixパラメータ
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ベース・サフィックスを指定する。これはユーザが自由に設定することができるが、通常ピリオド(.)で区切られたDNSドメイン名をdc=で区切って使用すると良い。
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ベース・サフィックスの例)
- DNSドメイン名が、miraclelinux.comの場合
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suffix "dc=miraclelinux,dc=com"
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- DNSドメイン名がなく、NetBIOSドメイン名がSALESの場合
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suffix "dc=SALES,dc=LOCAL "
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ここでdcはDomain Componentを意味している。dc以外にou:Organization Unixや c:country,o:organizationなどを使うことも可能だ。(ユニークになるならどれを使ってもユーザの自由である。また、英大文字、英子文字の区別はない。)
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rootdnパラメータ
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LDAPサーバの管理者のDN(Distinguished Name:識別名)を指定する。先ほど決めた管理者を含んだ以下のような文字列を指定する。
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uid=管理者アカウント,ou=Users,ベースサフィックス
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なお管理者DNを含むユーザDNには、英大文字、英子文字の区別はない。
管理者DNの例)
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rootdn "uid=Administrator,ou=Users,dc=miraclelinux,dc=com"
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rootpwパラメータ
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LDAPサーバーの管理者パスワードを設定する。
設定例)
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rootpw = miracle
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最初の導入の時はそのままのパスワードを指定しても良いが、smbldap-toolsで初期データを投入後、以下のコマンドでAdministratorのパスワードを設定したらrootpwの行を削除する。
実行例)
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# smbldap-passwd.pl Administrator
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indexパラメータ
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LDAPのアクセスを高速にするには索引を作成するのが良い。Sambaを利用するときは以下が良いだろう。
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indexobjectClass,uidNumber,gidNumber,uid,sambaSID,cn,memberuid eq
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accessパラメータ
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一般ユーザでも他ユーザ一覧を取れるようにし、しかしパスワードは見られないようにするために以下のようなアクセス制御をかけると良い。
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access to attribute=userPassword,sambaLMPassword,sambaNTPassword
by anonymous auth
by * none
access to * by * read
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slapd.conf の設定
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include /etc/openldap/schema/core.schema
include /etc/openldap/schema/cosine.schema
include /etc/openldap/schema/inetorgperson.schema
include /etc/openldap/schema/nis.schema
include /etc/openldap/schema/samba.schema
databasebdb
directory /var/lib/ldap
suffix "dc=miraclelinux,dc=com"
rootdn = "uid=Administrator,ou=Users,dc=miraclelinux,dc=com"
rootpw miracle
indexobjectClass,uid,sambaSID,uidNumber,gidNumber,cn,memberuid eq
access to * by * read
access to attr=sambaLMPassword,sambaNTPassword,sambaPasswordHistory
by * none
access to attr=userPassword
by anonymous auth
by * none
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/etc/openldap/slapd.conf の設定例
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読者が変更すべきパラメータは、suffix、rootdn、rootpwの3つだけである。設定が終了したら、以下のようにOpenLDAPデーモンを起動させる。
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# service ldap start
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うまく起動したらシステム起動時に自動的に動くように以下を設定する。
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# chkconfig ldap on
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著者プロフィール
オープンソース・ソリューション・テクノロジ株式会社 小田切 耕司
早稲田大学理工学部電気工学科卒業三菱電機計算機製作所に入社し、汎用機、UNIX、Windowsの開発を経てミラクル・リナックス社へ2001年入社Sambaとは1996年からの付き合い。日本初のSamba解説本を執筆し、Samba日本語版を最初に開発した。日本Sambaユーザ会の設立にも寄与し、初代代表幹事を務める。日本Webminユーザーズグループの副代表幹事などもつとめ、最近はLinuxコンソーシアムのセキュリティ部会のリーダなどもつとめている。
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