MySQLの準備とOSSインストール

2009年7月15日(水)
細田 隼平

Webインストーラーを利用したWordPressのインストール

 続いて、Webインストーラーを以下の手順で実行します。

 ブラウザから「http://example.com/wordpress/wp-admin/install.php」にアクセスしてインストーラーを開始します。URLの「example.com」の部分は実際にサービスするドメインを入れて作業を行ってください。

 なぜかというと、ドメイン部分を「localhost」のままインストールしてしまうと、多くのアプリケーションでは保持している設定ファイル内などにドメイン名を「localhost」として保存してしまい、後で変更するのが面倒になってしまうからです。

 WordPressのインストールは大変簡単で、ブログタイトル名とメールアドレスを入力するだけです。入力後の画面では管理ユーザーadminの初期パスワードが表示されるので、コピーして次のログイン画面で入力します。最後に管理画面の右上にある「admin」というユーザー名のリンクをクリックしパスワードを変更します。

 以上で、インストールは完了です。必要に応じて設定変更を行い、記事を追加するなどして、トップページ(本稿の場合は「http://example.com/wordpress/」)にアクセスし動作確認をしましょう。

 また、携帯からブラウジングするためのプラグインとしてKtai Style(http://wppluginsj.sourceforge.jp/ktai_style/)があります。携帯対応したい場合は利用してみてください。

WordPressのパーマリンク設定変更

 WordPressでは、パーマリンク設定という機能でブログ公開URLのリンク表示の方法を変更することができます。例えば、「http://example.com/wordpress/?p=1」というURLを「http://example.com/wordpress/index.php/archives/1」のように「?」などのパラメータをなくし、それぞれの記事に個別のURLを与えることができます。

 このように、途中に「index.php」という文字列があるようなパーマリンクは、WordPress管理画面の「設定 > パーマリンク設定」で「日付と投稿名/月と投稿名/数字ベース」などの中から選択することで、IIS側の設定なしに簡単に変更することができます。

 この「index.php」という文字列をURLから除去する方法について説明します。WordPressでは「Pretty Permalinks」と呼ばれているようです。Apacheでは、mod_rewriteモジュールを利用することで実現していますが、IISの場合は「URL Rewrite Module」を利用することで同様の機能が実現可能となります。

 まずは、URL Rewrite Moduleのインストールを行いましょう。マイクロソフトの配布サイトにアクセスします。

・32bit OS版(http://www.iis.net/downloads/default.aspx?tabid=34&g=6&i=1691
・64bit OS版(http://www.iis.net/downloads/default.aspx?tabid=34&g=6&i=1692

 サイトから青い「Download」ボタンをクリックしてrewrite_1.1_amd64_rtw.msiをダウンロードし、「サーバーマネージャ > 役割 > Webサーバー(IIS)」からシステムサービス内のサービス名がWAS、W3SVCとなっている各サービスを停止し「サーバーマネージャ」を閉じた後でインストールを行います。インストール手順は難しくないので省略します。インストールが完了したら先ほどサーバーマネージャから停止した2つのサービスを開始します。

 URL Rewrite Moduleのインストールが完了したら、WordPressのパーマリンクの形式を決定します。WordPress管理画面から「設定 > パーマリンク設定」でカスタム構造を選択し、ここでは例として「/%post_id%」と入力します。

 詳しいカスタム構造での表記方式は割愛しますので、WordPress公式サイト内のパーマリンクの説明ページ(http://wpdocs.sourceforge.jp/Using_Permalinks)などで調べてください。

 管理画面での設定完了後、IISでは「C:\inetpub\wwwroot\wordpress」に「web.config」ファイルを作成しなければなりません。このファイルはApacheでいう「.htaccess」ファイルと同じような役割を果たします。先ほど紹介した公式サイトの説明ページにある通り、以下のように「web.config」ファイルを作成します。



















 以上で設定完了です。ブラウザからトップページにアクセスし、アーカイブのリンクなどが動作するか確認してください。

 なお、このURL Rewrite ModuleはApacheで使うrewrite_moduleの書式をインポートしてIIS用の設定を行うことができます。IISマネージャのURL Rewrite機能を開き「操作」から「Import Rules」をクリックし、rewrite_module用のルールを読み込ませて設定することもできて大変便利です。

次ページではMovavle Type Open Sourceのインストールをします。

2002年SIerに入社し、一貫してWebシステムの開発に携わる。2007年フリーランスとして独立。現在はモバイルコンテンツサイトのマーケティング支援としてBI構築、SEO、SEMに携わっている。所有資格はRHCE、Oracle Certified Professional、テクニカルエンジニア(ネットワーク)など。「IIS de OSS」(http://guitarfish.wazure.jp/)にてIISにOSSをインストールするノウハウを展開中。

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