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改めて知っておきたいRed Hat Enterprise Linux 4
改めて知っておきたいRed Hat Enterprise Linux 4 - 管理ツール編

第1回:現実路線のサーバ管理ソフトウェア
著者:日本ヒューレットパッカード  古賀 政純   2006/11/24
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Gangliaサーバの入手とインストール

   GangliaはRed Hat Enterprise Linux 4で稼動させることが可能ですが、Red Hat Enterprise Linux 4用のパッケージにはx86_64版とIA64版が存在します(注1)。
注1: x86_64は、AMD社のCPUに搭載されている64ビット幅のデータ/メモリアドレスに対応したx86命令のセットを使用したアーキテクチャ。IA64はIntel社の64ビットCPUのItaniumやItanium 2に対応したアーキテクチャだ。

   以下のURLからRRDToolsバイナリとgangliaのソースRPMを入手してください(注2)

注2: 上記のRPMパッケージはRed Hat Enterprise Linux 4が標準で提供しているものではないため、自己責任で利用してください。


管理サーバ側のインストール

   必要なバイナリとソースを入手したら、Ganglia管理サーバを構築するマシンにrrdtoolとperl-rrdtoolの両RPMをインストールします。

# rpm -vhi rrdtool-1.2.15-1.el4.rf.i386.rpm
 perl-rrdtool-1.2.15-1.el4.rf.i386.rpm

   続いてGangliaのバイナリRPMをビルドします。

# rpmbuild --rebuild ganglia-3.0.3-1.src.rpm

   生成されたganglia-gmetadとganglia-gmondの両RPMをインストールします。

# cd /usr/src/redhat/RPMS/i386/
# rpm -vhi ganglia-gmetad-3.0.3-1.i386.rpm
# rpm -vhi ganglia-gmond-3.0.3-1.i386.rpm

   最後にganglia-webのRPMをインストールして、基本的なインストールは終了です。

# cd
# rpm -vhi ganglia-web-3.0.3-1.noarch.rpm


HTTPサーバなどの設定

   Gangliaによる管理サーバではHTTPサーバも必要となるため、HTTPサービスを導入し、設定ファイルを修正します。

# vi /etc/httpd/conf/httpd.conf ← GangliaサーバのHTTPサービスの設定
(中略)
DocumentRoot "/var/www/html" ← /var/www/html/を指定
(後略)

   DocumentRootが/var/www/html以外に設定されている場合は、以下のようにリンクを作成します。

# ln -s /data/html /var/www/html ← 左のように指定

   続いて/etc/gmetad.confファイルを編集します。


(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   「data_source」の"HP Blade Server"というのはクラスタ名で、それに続く「25」は管理ポーリング間隔です。このようにして、管理対象となるクラスタ名とポーリング間隔、管理対象ノードのIPアドレスおよびポート番号を記述します。

   「trusted_hosts」には信頼できる管理対象ホストのIPアドレスを記述しておきます。また「setuid_username」については「apache」を指定しておきます。「rrd_rootdir」には、ganglia-gmetadのRPMに含まれている/var/lib/ganglia/rrdsディレクトリを指定します。

   最後にユーザ名とグループ名をapacheに変更します。

# chown apache.apache /var/lib/ganglia/rrds ← RRD Toolsの所有者を変更

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日本ヒューレット・パッカード株式会社 古賀 政純
著者プロフィール
日本ヒューレット・パッカード株式会社
古賀 政純

2000年よりUNIXベースのHAクラスタシステム及び、科学技術計算システムのプリセールスに従事。並列計算プログラミング講習会などを実施。その後、大手製造業及び官公庁系の大規模Linuxクラスタの導入、システムインテグレーションを経験。現在は、大規模エンタープライズ環境向けのLinuxブレードサーバ及びHP Serviceguard for Linux(HAクラスタソフトウェア)のプリセールスサポート、システム検証を担当している。毎日、Linuxサーバと寝食を共に(?)しています。


INDEX
第1回:現実路線のサーバ管理ソフトウェア
  Linuxシステムのハードウェア管理と障害監視
Gangliaサーバの入手とインストール
  gmetadサービスを起動