【楽々デブドックを書こう!】XMLで開発ドキュメント
第1回:標準化と再利用
著者:シンクイット編集部
公開日:2008/02/06(水)
開発ドキュメントの重要性
2008年2月の特集はシステム開発の土台となる「開発ドキュメント」に焦点をあてている。
近年では開発関わるドキュメントがなければ、システム開発はうまく回らなくなりつつある。大規模化するシステム開発においては、ユーザの情報システム部門や利用ユーザ、システムインテグレータ、コンサルタントなど、多くの人々がかかわってくる。ユーザからの要望や、システム開発を行う側での情報の伝達、ユーザ企業とシステム開発側との意識合わせのために、さまざまな開発ドキュメントが必要である。
また、システム開発においては、最終的な成果物が正常に動作し、当初の目的を達成しているかどうかが重要である。成果物が納品できないことは論外であるが、目的が達成できなければ成果物ができたとしても使われない無用の長物ができあががってしまうこともある。最終的な成果物だけでなく、システム開発側の内部でのやり取りについても同じことがいえよう。
その時にドキュメントがあれば、その成果物に対する評価をすることができる。生まれるべくして生まれたのか、どこかでミスが発生したのかなどを検証することも可能だ。そのような理由から、開発にかかわるドキュメントは重要性を増してきている。
- 開発の目的の明確化
- 意識のズレの確認や情報伝達の手段
- 情報共有の媒体
- 成果物の評価
表1:開発ドキュメントの重要性
開発ドキュメントに用いられるツール
さて、これらのドキュメントを書くにあたっては、さまざまなツールを用いることとなる。主にWordやEcxel、PowerPoint、Visioなどを用いている方が多いだろう。実際に、火曜日の特集記事「ドキュメント作成の技」ではThink ITの読者アンケートの結果を紹介しているので参考にしていただきたい。
これらのドキュメント作成に用いられるツールは大変便利で、機能もそろっており、効率的に作業を進めることができる。またそれぞれのツールごとにメリットとデメリットがある。そのため、その時々でツールを使い分けている。確かに文書作成にはWord、計算式が多い場合はEcxel、見せ方ではPowerPointなど、得手不得手というものがある。その使い分けによって、ドキュメント作成の効率化をはかることができ、最終的には開発の生産性向上にもつながる。そしてこれらは個人や企業のノウハウとして蓄積されている
その一方で「開発ドキュメントの標準化」という考え方がある。 次のページ