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社内の情報資産を最大限に活用するエンタープライズ・サーチ
第4回:各社エンタープライズ・サーチの機能を見極める
著者:
アイ・ティ・アール 上村 陽子
2006/6/1
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ConceptBase V ジャストシステム:ワークスタイルを変革する業務支援ツール
1997年に登場してから2,500社を超える導入実績を持つこの製品は、2000年以前にLotus Notesへのゲートウェイを提供していたこともあり、国内における検索ソフトウェア市場を切り開いた立役者といえます。
ジャストシステムの製品で特筆すべきはその日本語処理技術でしょう。「形態素解析における単語分割のテクニック」「形態素解析用の辞書」「用語の関連性を計算するアルゴリズム」は個々のベンダーごとに異なりますが、この製品の検索エンジンには、同社が長年培った日本語処理のノウハウが凝縮しています。
また、ConceptBase Vの検索用の辞書はチューニングによりさらに使いやすさを増すものであり、導入企業がそれぞれに製品を成長させることができる点も、この製品が市場で評価されている要素と思われます。
2006年1月に登場した本バージョンでは、体感的な検索精度を上げることに重点が置かれ、目的の情報に辿りつくまでのUIに様々な工夫が加えられています。検索対象となる文書に含まれる属性やメタデータを検索条件として画面に表示し、チェックボックスを複数チェックするだけで検索結果を絞り込める「ファセット・ナビゲーション」はその一例です。
また、大量にヒットした検索結果を縦軸と横軸に属性やプロパティを指定して整理する機能は、文書の内容や傾向を視覚的に把握できる点で便利です(図3)。
図3:ConceptBase V
出典:ジャストシステム
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
同社の日本語処理技術はコンテンツの分類にも役立っています。例えば、自動車修理担当者の作成したドキュメント内容を分析して、そこから参照される自動車部品/修理発生原因などの記述を基に文書の種類を自動分類することができます。
このように個々のコンテンツを単なるデータとして扱うのではなく、その意味にまで深く入り込めることがこの製品の大きな特徴といえるでしょう。
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著者プロフィール
株式会社アイ・ティ・アール シニア・アナリスト
上村 陽子(かみむら ようこ)
データウェアハウス、BI、CRM、コンテンツ管理分野の市場調査を担当する。慶応義塾大学理工学部卒業後、ユーザ企業の情報システム部門を経て、1999年より現職。
INDEX
第4回:各社エンタープライズ・サーチの機能を見極める
各企業のエンタープライズ・サーチの比較
SMART/InSight ウチダスペクトラム:未来の情報も収集可能
ConceptBase V ジャストシステム:ワークスタイルを変革する業務支援ツール
Secure Enterprise Search 日本オラクル:検索性能と機密保持を両立