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RFIDのデータを活用するために
第1回:RFIDタグの分類
著者:
野村総合研究所 松本 健
2006/6/30
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周波数
RFIDタグで利用できる主な周波数帯には、「135KHz帯」「13.56MHz帯」「UHF帯」「マイクロ波帯」の4種類がある。それぞれの周波数帯では、電波の指向性/水分の透過性/通信距離などに違いがある。周波数が低いものは指向性が低いかわりに、水分の透過性がよい。一方周波数の高いものでは指向性が高いが、水分の透過性が悪くなる傾向がある。
表2:周波数による分類
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大表示します)
各周波数帯に使用用途をみてみると次のようになる。
135KHz帯
レンタルユニフォームの管理
回転寿司の自動精算システム
工具備品品質管理システム
13.56MHz帯
サプライチェーンマネージメント
航空手荷物タグ管理
博物館所蔵品管理
図書館蔵書管理
UHF帯
物流入出荷検品
マイクロ波はフォークリフト運行管理
完成車両検査ラインでの作業指示など
表3:周波数別に分けた使用用途の一例
リーダ・ライタ
RFIDタグで収集したデータは何らかの機器を使って読み込む必要がある。これはRFIDタグと同様に周波数ごとに分類できるほか、アンテナ形状によって大まかに分類することができる。
ハンディ型
バーコードリーダのような形状で人が持って操作することを前提にしている。バーコードと一体になっているタイプもある。アンテナが小さくバッテリ容量が小さいため近傍のタグの読み取り向け。
トンネル型
空港の手荷物のX線検査機と同様の形状をしている。アンテナが上下左右に配置されているため、様々な向きのタグに対して適切な角度からの電波を送受信し、読み取り率をあげることができる。ベルトコンベア上の物品読取や箱詰めした製品の一括読み取りに適している。
パネル型
アンテナとリーダ・ライタが分離しており、下敷きのような形状をしている。アンテナの大きさは製品により様々で用途によって使い分けることができる。例えば商品管理のために棚に設置する場合などに適している。
表4:リーダ・ライタによる分類
その他の分類方法
リーダ・ライタ以外の形状についても分類することもでき、用途に応じて非常に多くの分類方法がある。
例えばRFIDタグへのデータの書き込み方法で、読み込み専用(リードオンリー)型、読み書き可能(リードライト)型、1回だけ書き込み可能(ライトワンスリードメニー)型に分類するこができる。
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著者プロフィール
野村総合研究所株式会社 松本 健
1994年早稲田大学大学院理工学研究科卒業後、同年野村総合研究所入社。現在、情報技術本部にてシステム基盤を中心とした新技術の調査・評価を行うITエンジニアとして活動。最近ではESB/BPM/ユーティリティコンピューティング/サーバベーストコンピューティング/RFIDミドルウェアなどの調査・評価を行っている。
INDEX
第1回:RFIDタグの分類
はじめに
周波数
システムへの適用と課題