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RFIDのデータを活用するために |
第3回:RFIDミドルウェアが持つ機能
著者:野村総合研究所 松本 健 2006/7/28
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データ管理
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データ管理とは、RFIDリーダ・ライタから送られてくるデータに対して、冗長なデータのフィルタリングやデータ保持を担う。具体的にはタグの生データを集約・蓄積するフィルタの機能である。

図2:RFIDのフィルタリング
例えば、アプリケーションでは「スナック菓子」の状況のみを知りたいとする。しかしRFIDリーダ・ライタは読み取り範囲内にあるRFIDタグをすべて読み取ってしまうため、不要なモノの情報もアプリケーションに送信してしまう。
RFIDミドルウェアではそのような不要なデータは破棄し、必要なデータ(ここでは「スナック菓子」)のデータのみを送信するなどのフィルタリングを行うことでアプリケーションやネットワークへの負荷を下げることができる。
さらにこのようなフィルタロジックが用意されていることで、フィルタリング部分の開発コストの削減をはかることもできる。
フィルタリングの主な種類としては次のものがあげられる。
- 上述の例のようにEPCコードのある指定された範囲のタグデータのみを送信するフィルタ
- タグを最初に読み取った時点と最後に読み取った時点のみタグデータを送信するフィルタ(例えばモノがRFIDリーダ・ライタの読み取り範囲内に入ってきたことと、でていったことを通知する)
- 1度読み取ったタグデータに対して次回以降に読めなくても決められた回数だけタグデータを補完して送信するフィルタ(例えば500msに1回連続して読取を行っているRFIDリーダ・ライタが電波の外乱のために途中で1、2回程度読みこぼしをしても、モノが移動していないと仮定して前回読み取ったEPCデータをRFIDミドルウェア側で生成してアプリケーションに送信する)
表2:フィルタリングの種類
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著者プロフィール
野村総合研究所株式会社 松本 健
1994年早稲田大学大学院理工学研究科卒業後、同年野村総合研究所入社。現在、情報技術本部にてシステム基盤を中心とした新技術の調査・評価を行うITエンジニアとして活動。最近ではESB/BPM/ユーティリティコンピューティング/サーバベーストコンピューティング/RFIDミドルウェアなどの調査・評価を行っている。
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