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| シナリオ1:VMkernelによるVCPUのスケジュール管理 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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100人のOWAユーザをシミュレーションし、VMkernelによるVCPUのスケジュール管理について測定と調査を完了したら、次に、ユーザ数を最大500人に増やして同じテストを繰り返し、VMやESX ServerホストでVMkernelとVCPU利用率にどのような変化が見られるか調べました。 図4は、ワークロードが増えたとき、2ウェイ・サーバに搭載された両CPUの利用率がどう推移するかを示したものです。どちらの物理プロセッサもアクティブに利用されていますが、ESX Serverのスケジューラは、PCPU1により多くの処理量を渡していることがわかります。これは、サービスコンソールがPCPU0で実行されているためです。 ![]() 図3:vmkusageで測定したCPU利用率のグラフ ![]() 図4:ESX Serverの物理プロセッサ利用率 1台のESX Serverホスト上で複数のVMを稼動するとき、VMkernelは、PCPU 0以外のプロセッサ上でVMの実行をスケジュールします。PCPU0を主に利用するのは、vmkernelとドライバをロードするサービスコンソールです。図5からも、PCPU 0をできる限りサービスコンソール関連の処理用に温存しておくという傾向が伺えます。 図4に示したデータは、両方の物理プロセッサの平均利用率です。この場合、スケジューラは、PCPU 0上で稼動しているアクティブなサービスコンソール・プロセスが、CPUサイクルの待ち状態に陥らないよう制御しています。 下の表3を見ると、VMkernelスケジューラが物理CPUや論理CPU間でワークロードをどのように分散させているかがわかります。PCPU 0上ではLCPU 0の方が頻繁に使われていますが、これは、サービスコンソールがこの物理プロセッサのコア上で実行されているからです。2基目の物理プロセッサ(PCPU1)上で稼動する論理プロセッサ(LCPU2とLCPU3)は、LCPU0とLCPU1に比べると、それほど偏りのない利用率となっています。シナリオ1で忘れてはならないのは、LCPUとはESXServerカーネルが利用できる論理プロセッサであって、VMに割り当てられるVCPUではないことです。
表3:物理CPUと論理CPUのプロセッサ利用率 |
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| Outlook Web Access(OWA)の標準性能〜シナリオ2 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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これまでのテストでは、1つのVCPUを使う1台のVMだけをアクティブに稼動させました。このVMが処理するワールドまたはプロセスは、利用可能なLCPUを使って実行スケジュールが組まれていました。 シナリオ2では、それぞれ1基ずつのVCPUを割り当てたアクティブなVMを2台用意し、OWAテストを実施しました。図5を見ると、OWAワークロードのもとで2台のVMをアクティブにしたとき、ESX ServerのCPU利用率がどのように変わるのかがわかります。このグラフから、アクティブにしたVMごとのVCPU利用率もわかります。 ![]() 図5:2台のVMで300人のOWAユーザを処理したときの測定結果 このテストでは、ESX Serverホスト上の物理プロセッサ利用率と、両VM内のプロセッシング時間(%)を比べることができます。図5から、PCPU1の利用率は、PCPU0より高いことがわかります。先に述べたとおり、リソースをめぐって競合が発生した場合、VMkernelは、最初にPCPU1の処理量を増やします。 また、同じく図5のグラフから、VMkernelのCPU利用率(%)は、VMのVCPU利用率と異なる傾向を示すことがわかります。VMkernelの利用率はリソース全体の利用率を示しており、これには、サービスコンソールのほか、ESXサーバ上で実行されるドライバのスレッドも含まれます。 |
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