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Linuxディストリビューション比較
第4回:MIRACLE LINUX
著者:
市民電子情報網 安田 幸弘
2006/11/15
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管理ツール
MIRACLE LINUXはデスクトップ環境としてKDEが採用されており、管理は同環境の「コントロールパネル」に含まれるツールを使って行う。
図4:Windowsライクな操作性を持つKDEを採用
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
KDEは、Windowsに馴染んだユーザにも親しみやすいデザインを持ち、コントロールパネルの設定も使いやすくまとめられている。アップデートやパッケージ管理といったディストリビューション固有のツールについても、他のツールと同等のインターフェイスのため同じ操作性で利用できる。
ただし、一部のGUIツールが用意されていないアプリケーションの設定を行うには、コマンドの入力やテキストエディタでの設定ファイル修正が必要となる。
サポート
一般的なアップデータの提供に加え、ディストリビューションの利用に関する問い合わせや高度なコンサルティングまで、様々な種類のオプションおよびサポートを選択できる。特に、ミラクル・リナックスが得意とするOracleデータベースやSambaについては、導入から高度なチューニングまで、十分なサポートを期待できる。
セキュリティ関連のアップデータが提供されるまでのタイムラグは平均的な水準である。またサポートの期間は最長7年で、企業のシステムに利用する上で十分だといえる。
図5:「MIRACLE LINUX Package Updater」画面
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
その他
マルチバイト文字の処理についての問題から生まれたAsianuxを採用するMIRACLE LINUX だけに、日本語の表示や入力、処理は満足できる水準となっている。Windowsをクライアントとするネットワークでも、文字コードの違いによる問題などが発生せず、安心して利用できる。
主に企業ユーザにターゲットを絞ったMIRACLE LINUXは、一般的なメディアを通じた情報はそれほど多くない。しかし運用面ではサポートが充実しているので特に不便はないだろう。ディストリビューションの選択に関する情報の不足については、試用版をインストールすることで実際の動作を確認できる。
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著者プロフィール
株式会社市民電子情報網 安田 幸弘
取締役。主にオープンソースソフトウェアを使用した非営利組織向けのネットワークサービスの提供やサーバの運用/管理を行うとともに、フリーの技術ライターとしてインターネット、サーバ管理などに関して書籍や雑誌記事を執筆している。
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第4回:MIRACLE LINUX
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