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リッチクライアントを加速させるAjax開発環境「マスカット」の全貌
第2回:実践!マスカットIDEをセットアップする
著者:
NTTデータ 川田 洋平
2006/12/15
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実践!マスカットIDEのセットアップ
マスカットの仕組みがわかったところで、いよいよ実践編に入りましょう。今回はマスカットIDEのインストールから起動までのセットアップ手順について説明します。
マスカットIDEにはブラウザ版IDEとEclipse版IDEの2種類があります。ここでは、それぞれのIDEのセットアップ方法を実践的に説明し、さらに提供する機能についても紹介します。
なお、以降の説明ではマスカットのバージョン1.2.2(2006年12月8日現在の最新版)を対象とします。
ブラウザ版IDEをセットアップする
ブラウザ版IDEに必要なソフトウェア環境は表1の通りです。Webブラウザは、Internet Explorer 6またはFirefox 1.5のどちらかをご利用ください。プラグインなどの追加インストールは必要ありません。
マスカット本体(パッケージ名「maskat」ver. 1.2.2)
Webブラウザ(Internet Explorer 6またはFirefox 1.5)
表1:ブラウザ版IDEのソフトウェア環境
ソフトウェアは以下のサイトよりダウンロードしてください。
マスカット本体:SourceForge.jp:マスカットプロジェクト
http://sourceforge.jp/projects/maskat/
Internet Explorer 6:Microsoft
http://www.microsoft.com/japan/windows/ie/ie6/default.mspx
Firefox 1.5:Mozilla Foundation
http://www.mozilla.org/
マスカット本体を展開すると「maskat」という名前のフォルダができるので、任意のディレクトリに保存してください(例:C:\maskat)。続いて「maskat」フォルダ内の「maskatIDE」フォルダに格納されているindex.html(例:C:\maskat\maskatIDE\index.html)をWebブラウザで開きます。これでブラウザ版IDEが起動します。
図7:ブラウザ版IDE画面
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
このようにブラウザ版IDEのセットアップは極めて簡単です。
ブラウザ版IDEの機能一覧
ブラウザ版IDEは、ドラッグ&ドロップによる直感的な操作ができるため、画面作成が簡単に行えることが特徴です。また表2に示すように画面作成に必要な機能は一通りそろっており、シンプルな画面であれば充分作成することができます。
分類
機能
説明
入出力
新規作成
新規の画面を作成する。
保存
現在編集中の画面をレイアウト定義XMLファイルとして保存する。
ロード
レイアウト定義XMLファイルをロードする。
プレビュー
現在編集中の画面を、別ウィンドウでプレビューする。
レイアウト定義XMLの表示
現在編集中の画面のレイアウト定義XML表現を表示する。
JavaScriptの表示
現在編集中の画面のJavaScript表現を表示する。
レイアウト
配置
ドラッグ&ドロップによりGUI部品を配置する。
移動
ドラッグ&ドロップによりGUI部品を移動する。
大きさ変更
ドラッグ&ドロップによりGUI部品の大きさを変更する。
削除
GUI部品を削除する。
整列
複数のGUI部品を整列する。
属性値設定
GUI部品の属性値を設定する。
表2:ブラウザ版IDEの機能
なお、マスカットではGUI部品のライブラリとしてオープンソースライブラリの「Rialto」を採用しています。ブラウザ版IDEはRialtoが提供しているRialto Studioの成果を利用しています。
Rialto
http://rialto.application-servers.com/wiki/
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著者プロフィール
株式会社NTTデータ 川田 洋平
技術開発本部 ソフトウェア工学推進センタ エキスパート
同社の研究開発部門にてWebシステムの研究開発に従事。マスカットの開発には初期から携わり、オープンソース化後はマスカットプロジェクトのプロジェクト運営委員会(PMC)およびコミッタとして活動を続けている。
INDEX
第2回:実践!マスカットIDEをセットアップする
はじめに
実践!マスカットIDEのセットアップ
Eclipse版IDEをセットアップする
ブラウザ版IDEとEclipse版IDEの違いと使い分け