TOP
>
システム開発
> Eclipse版IDEをセットアップする
リッチクライアントを加速させるAjax開発環境「マスカット」の全貌
第2回:実践!マスカットIDEをセットアップする
著者:
NTTデータ 川田 洋平
2006/12/15
前のページ
1
2
3
4
次のページ
Eclipse版IDEをセットアップする
Eclipse版IDEの実行に必要なソフトウェア環境は表3の通りです。
Eclipse版IDE(パッケージ名「maskatIDE Eclipse plugin」ver. 1.2.2)
Eclipse 3.1以降(JDK1.5以降)
GEF3.1以降(Graphical Editing Framework)
表3:Eclipse版IDEのソフトウェア環境
ソフトウェアは以下のサイトよりダウンロードしてください。
Eclipse版IDE:SourceForge.jp:マスカットプロジェクト
http://sourceforge.jp/projects/maskat/
Eclipse 3.1以降:The Eclipse Foundation
http://www.eclipse.org/
GEF3.1以降:The Eclipse Foundation:GEFプロジェクト
http://www.eclipse.org/gef/
※注:
EclipseとGEFのインストールについては上記のサイトをご確認ください。
Eclipse版IDEのインストールは通常のEclipseプラグインのインストールと同じ手順となります。ダウンロードしたzipファイルを展開すると「plugins」という名前のフォルダができるので、Eclipseのpluginsフォルダに上書きします。
これでインストールは終了です。次回Eclipseを起動するとEclipse版IDEの機能を利用できるようになっています。
図8:Eclipse版IDE画面
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
Eclipse版IDEの機能一覧
Eclipse版IDEの機能を表4に示します。なお、Eclipseで標準的に用意されているファイルの入出力、内部Webブラウザでのプレビューなどの機能については割愛します。
分類
機能
説明
レイアウト
配置
ドラッグ&ドロップによりGUI部品を配置する。
移動
ドラッグ&ドロップによりGUI部品を移動する。
大きさ変更
ドラッグ&ドロップによりGUI部品の大きさを変更する。
削除
GUI部品を削除する。
属性値設定
GUI部品の属性値を設定する。
イベント
イベント登録
GUI部品にイベントを登録する。
属性値設定
イベント定義の属性値を設定する。
バインディング対象選択
送受信の際にデータをバインディングする対象であるGUI部品を編集画面上でマウスにより選択する。
メッセージスキーマ
自動生成
イベント定義XMLから送信メッセージおよび受信メッセージのメッセージスキーマを自動生成する。
要素名抽出
メッセージスキーマからメッセージの要素名を抽出する。イベント定義編集時にそれら要素名をマウスで選択するだけで設定可能となる。
イベント定義XMLとの整合性検証
イベント定義XMLと送受信のメッセージスキーマとの整合性を検証する。
表4:Eclipse版IDEの機能
Eclipse版IDEを用いた開発は、GUI部品をドラッグ&ドロップで配置し、そのGUI部品の属性やイベントを編集するという作業の繰り返しとなります。つまりEclipse版IDEによりVB(VisualBasic)のような開発が可能になります。
なお、Eclipse版IDEではレイアウト定義XMLとイベント定義XMLの双方の編集が可能ですが、通常のEclipseの機能を利用してサーバサイドプログラムの構築も行えます。Eclipse版IDEでは送信メッセージと受信メッセージのメッセージスキーマを自動生成する機能があるため、そのメッセージスキーマを用いてサーバサイドプログラムのメッセージの受け渡し部分を自動生成することも可能です。このようにEclipse版IDEのみでマスカットアプリケーション全体を構築することができます。
前のページ
1
2
3
4
次のページ
著者プロフィール
株式会社NTTデータ 川田 洋平
技術開発本部 ソフトウェア工学推進センタ エキスパート
同社の研究開発部門にてWebシステムの研究開発に従事。マスカットの開発には初期から携わり、オープンソース化後はマスカットプロジェクトのプロジェクト運営委員会(PMC)およびコミッタとして活動を続けている。
INDEX
第2回:実践!マスカットIDEをセットアップする
はじめに
実践!マスカットIDEのセットアップ
Eclipse版IDEをセットアップする
ブラウザ版IDEとEclipse版IDEの違いと使い分け