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第6回:UserParameter設定で様々な監視を実現
著者:ZABBIX-JP  寺島 広大   2007/2/27
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UserParameterを活用した監視の例

   さらに、UserParameterを利用した監視項目の例をいくつか紹介します。なお、以下の設定はLinux用のZABBIXエージェントを想定しています。
HTTP/FTPのURL監視

   指定したURLにアクセスしてコンテンツが正常に取得できるかどうかを監視し、正常に取得できれば「0」、取得できなければ「1以上」を返します。ただし、前述のようにUserParameterには0.5秒のタイムアウトが存在するため、Web/FTPサーバの負荷が高い状態では取得できない場合があります。

UserParameter設定
UserParameter=url[*],wget -T 3 --spider $1; echo "$?"
アイテム設定 (Units以下の設定は省略)
Description URL $1
Type ZABBIX agent
Key url[監視するURL]
Type of information Numeric (integer 64bit)

表4:HTTP/FTPのURL監視


Webアクセスのコネクション数監視

   ESTABLISHEDになっているWebサーバへのアクセスのコネクション数を取得します。

UserParameter設定
UserParameter=http.connection[*],netstat -an |grep $1|grep ESTABLISHED|grep :80| wc -l
アイテム設定
Description Apache Connection Number
Type ZABBIX agent
Key http.connection[監視するインターフェースのIPアドレス]
Type of information Numeric (integer 64bit)

表5:Webアクセスのコネクション数監視


ソフトウェアRAIDの監視

   ソフトウェアRAIDのミラーリング状態を監視し、アクティブなアレイ数を取得します。ディスクの破損などによりRAIDのアレイ数が減少した場合にアラートをあげることが可能です。

UserParameter設定
UserParameter=raid.active[*]=cat /proc/mdstat |grep -A 1 $1 |tail -1 |cut -f1 -d"]" |cut -f2 -d"/"
アイテム設定 (Units以下の設定は省略)
Description Acrive SoftwareRAID Array
Type ZABBIX agent
Key raid.active[監視するRAIDデバイス(例:md0)]
Type of information Numeric (integer 64bit)

表6:ソフトウェアRAIDの監視


次回は

   本連載では、ZABBIXの基本的な利用方法を解説してきました。

   次回は、各ディストリビューションで簡単にZABBIXを利用できる、RPM/DebパッケージによるZABBIXのインストール方法を紹介します。

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ZABBIX-JP 寺島 広大
著者プロフィール
ZABBIX-JP  寺島 広大
システムインテグレーション、ネットワーク運用管理を経験後、現在は某Linuxディストリビュータに勤務。顧客の監視システム構築の際にZABBIXを知り、仕事の傍らZABBIX-JP Webサイトの作成、管理を行っている。


INDEX
第6回:UserParameter設定で様々な監視を実現
  ZABBIXエージェントの拡張機能
  MySQLテンプレートの利用
UserParameterを活用した監視の例