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第7回:Windows Mobile(後編) 〜目的を明確化したデバイスの選択
著者:
ThinkIT編集局
2007/4/27
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ASPとSaaSサービスをWindows Mobileから利用する
ActiveSyncによるデータ連携では、基本的にWindows Mobile上にデータが保存されることから、Microsoft Exchange Serverを使って情報漏洩対策を施していない場合には紛失による漏洩の不安が残る。
そこで、現在注目されているのが、各種通信機能を利用したASPおよびSaaSサービスの利用だ。
シンプルなWebインターフェースを持つASPサービスであれば、Windows Mobileに搭載されているInternet Explorer MobileやOperaから利用可能だ。また高度な機能を備えたSaaSサービスであれば、専用のアプリケーションが用意されているケースもある。
例えばセールスフォース・ドットコムでは「AppExchange Mobile」という、Windows Mobile向けのアプリケーションを提供している。これを利用することで、すでに提供されている60種類を超えるオンデマンド型のアプリケーションをWindows Mobile上から活用できるようになる。
実データはサーバ側に蓄積されており、他のユーザが社内から更新したものを外出先で確認したり、また外出先から編集することができる。これにより常に最新のデータを基にビジネスを進めることが可能だ。
ただし、ビジネスを進める現場で、利用可能な通信機能をWindows Mobileが搭載していることが前提となるのは間違いない。
Windows Mobileデバイスの選択
これまでにみてきたように、Windows Mobileデバイスをビジネスに活用するためには、以下の点が検討課題となり、複合的にデバイスとサービスの組み合わせを判断すべきだ。
活用すべきデータ
データのセキュリティ
情報の更新頻度
データを利用する場所
表4:Windows Mobileデバイスを利用する場合の課題
さらに、よりビジネスを円滑に進めていくためには、既存のデータ形式を踏襲するか、Windows Mobileデバイスでの利用に向けて変革を行うかについても検討する価値があると考えられる。
例えば、顧客情報を中心としたデータを扱う場合、PIMを中心としたデータ連携ができればよいため、一番基本となるActiveSyncで十分と考えられる。しかし、外出先でも頻繁に更新が必要となる場合には、Microsoft Exchange Serverと現場で利用可能な通信環境が必要だ。
その場合に、不特定の客先でデータを更新する必要があれば、可能な限り広範囲で利用できる通信環境を導入すべきであり、また移動にかかる時間が許容できるならば、コストや速度重視の選択が可能となる。
CFカードやUSBなどによって、様々な環境を使い分けられるノートPCと比べ、デバイスごとの機能差が大きいWindows Mobileデバイスでは、ビジネスとの関連をよく検討しておく必要がある。
まとめ
これまでWindows Mobileデバイスは、全社的な活用よりも、1人のビジネスマンが個人をサポートするために使うことが中心となっていた。このため、企業が購入するというよりも、個人個人が自分の趣味嗜好にあわせて選択するケースが多かった。
これが今、ビジネス戦略に組み込まれようとしている。Windows Mobileデバイスを導入する際に重要なのは、自社のビジネス形態をみなおし、そこにあったデバイスとサービスの組み合わせを構築することだ。
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INDEX
第7回:Windows Mobile(後編) 〜目的を明確化したデバイスの選択
Windows Mobileが備える通信機能
ActiveSyncによるWindows Mobileとのデータ連携
ASPとSaaSサービスをWindows Mobileから利用する