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今Mac OS X Serverが注目される理由 |
第1回:安さとGUIだけがチャームポイントじゃない
著者:須貝 弦 2007/6/22
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Mac OS X Serverの使われ方
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このように数多くの機能を提供しているMac OS X Serverですが、クライアントライセンスの安さもあって、SOHOから大企業、大学に至るまで、思いのほか多くの場所で導入されています。
例えば、Macが圧倒的な強さを発揮しているデザインやDTPの分野では、Mac OS X Serverが標準的なサーバとなっています。これは、クライアントマシンがMacだからという理由だけではありません。デザインの業界にはSOHOが多く、有名なデザイン事務所でも従業員数は10人未満とったケースが多々あります。そういった企業では専任のIT担当者を置くことはできません。そんな状況で「安くて」「簡単で」「セキュアな」サーバを導入しようとするならば、Mac OS X Serverが最も現実的な選択肢なのです。
デザインやDTP、印刷などの業種がセキュリティを強く意識しはじめたことも、Mac OS X Serverの導入を加速させました。デザイン事務所や印刷会社は、情報を扱う仕事をしています。クライアントとなる出版社や一般企業とネットワークでデータをやり取りすることが求められています。また、発売前の商品の情報をはじめ、デリケートなデータを扱っていることも多く、セキュリティに対する要求も高まっています。
そのような背景から、クライアントマシンにデータを置かず、セキュアなサーバ上にデータを保管する。そして保管場所へのアクセスを管理し、ログをとる。そういったことを実現するために、Mac OS X Serverが導入されています。
このような企業の置かれた状況やサーバに対するニーズが、決してデザインや印刷など特殊な業界に偏った話ではないということは、誰もが気づくことでしょう。そして、会社の規模に関わらず重要な問題でもあるのです。
SOHOでなくても、より少ないコストと手間でセキュアな環境が実現できれば、いうことはありません。アップルコンピュータはあまりその点をPRしてはいませんが(お堅い企業イメージは好まないらしいので)、Mac OS X Serverを導入する一般企業の顧客も増え続けています。
その他、ストリーミングサーバやビデオのレンダリング、病院における手術ビデオの管理など、動画関係でも強みを発揮しているのはAppleならではといったところでしょうか。
次回は、SOHOにおけるMac OS X Serverの導入事例などを紹介します。
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著者プロフィール
須貝 弦
1975年生まれ。DTP雑誌編集者等を経てフリーランスのライター&編集者となる。Mac OS XやMac OS X Serverの活用事例に関する取材を数多くこなす。スターバックスやドトールを仕事場とするさすらいの民でもある。
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