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いまさら聞けないサーバ管理入門
いまさら聞けないサーバ管理入門

第1回:サーバ運用の秘訣

著者:日本ヒューレット・パッカード  古賀 政純   2007/10/1
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サーバのハードウェア管理手法

   ハードウェア管理者は、管理対象となるサーバが設置されているデータセンターやコンピュータルームに足を運び、サーバやストレージに異常がないかをチェックします。個々のサーバやストレージ、無停電電源装置などすべて正常に稼動しているかをチェックする必要があり、かなりの手間がかかります。また各サーバのコンポーネントに異常がないか、過負荷になっていないかなどをハードウェアに搭載されたLEDなどにより「目視」で確認する必要があります。

   多くのサーバでは電源状態やハードディスクのアクセス、NIC通信状況、ハードウェア劣化情報などが前面パネルにあるLEDなどにより目視でわかるようになっています。一般的なハードウェアメンテナンスは、NIC通信LED、電源LED、ハードディスクLEDを目視してから行います。
サーバに設けられているインジケータLEDの例
図2:サーバに設けられているインジケータLEDの例

   ラックマウントサーバの場合は、ラック背面に位置するサーバ背面の冗長電源モジュールやLANケーブルの接続状況を確認します。ハードウェアの直接管理では、ハードウェア筐体のLED確認のほかに筐体内部を空けてみるなどの管理手法があります。
ラックマウントサーバの背面例
図3:ラックマウントサーバの背面例
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)


コンソールを使ったサーバ管理手法

   サーバやストレージの異常を人間の目視によって確認することは非常に重要なことですが、目視だけではわからない異常も数多く潜んでいます。このような異常はサーバにログインすることである程度把握することができます。管理対象のサーバにログインするためには、一般的にディスプレイ装置やシリアルケーブルを使ったコンソールを使います。

   管理対象がLinuxサーバである場合、端末エミュレータを使ってログインプロンプトを出してコマンドを入力することで管理できます。またシリアルケーブルを管理対象サーバのシリアルポートに接続する方法や、管理対象サーバに直接接続されているKVM装置を経由して、ディスプレイとキーボードを使って操作する方法などがあげられます。

   特にシリアルケーブルによる接続は、管理対象がLinuxサーバのみならず、ネットワークスイッチにも適用できるため利便性が高く、システムメンテナンスを行う人は覚えておいたほうがよいでしょう。

   Windows用の「Tera Term」などのソフトウェアを使うとシリアル接続を行うことができますが、Linuxでも簡単に接続することができます。特にシリアルコネクタを持ったスイッチなどにログインして、VLAN設定などを行う場合に重宝します。

   古いノートPCではシリアルポートが設けられていましたが、最近ではシリアルポートがなくなってきており、Linux環境のサーバからシリアル接続で管理したい場面が出てきます。


Linux環境のみでネットワークスイッチにシリアル接続を行う方法

   以下の例では、Linuxしかない環境でネットワークスイッチにシリアル接続を行う手順の例です。

   シリアルケーブル接続先(管理対象となるLinuxサーバやネットワークスイッチの管理ポート)と接続元のLinuxクライアントをシリアルケーブルで接続します。シリアル接続元のLinuxクライアントマシンのBIOSでシリアルポートが有効になっていることを確認します。サーバの機種によってBIOSの設定は異なります。ProLiantサーバの場合は、F9セットアップなどで簡単に確認できます。

   シリアル接続元のCOM1ポートを利用する場合、接続元のLinuxクライアントにてttyS0の設定を行います。

# vi /etc/inittab
...
S0:2345:respawn:/sbin/agetty ttyS0 vt100

   上記で編集した/etc/inittabファイルの設定を有効にするため、telinitコマンドを実行します。

# telinit q

   次にシリアル接続元のLinuxクライアントから管理対象となるLinuxサーバやネットワークスイッチにシリアル接続を行います。

# cu -l ttyS0
Connected.

   cuコマンドはRed Hat Enterprise Linuxの場合、uucp RPMパッケージに含まれています。cuコマンドでシリアル接続を切断するには、シリアル接続しているターミナルウィンドウで、「~.」を入力しEnterキーを押します。

~. (Enter)

   シリアル接続して操作するためのソフトウェアとして「minicom」などがありますが、設定オプションが豊富なこともあって初心者には利用しづらい傾向にあります。しかしcuコマンドであれば簡単に接続できるので、シリアル接続によるメンテナンスを行う場合には必須の知識といってもよいでしょう。

Linux環境におけるシリアル接続
図4:Linux環境におけるシリアル接続
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

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日本ヒューレット・パッカード株式会社 古賀 政純
著者プロフィール
日本ヒューレット・パッカード株式会社
古賀 政純

2000年よりUNIXベースのHAクラスタシステム及び、科学技術計算システムのプリセールスに従事。並列計算プログラミング講習会などを実施。その後、大手製造業及び官公庁系の大規模Linuxクラスタの導入、システムインテグレーションを経験。現在は、大規模エンタープライズ環境向けのLinuxブレードサーバ及びHP Serviceguard for Linux(HAクラスタソフトウェア)のプリセールスサポート、システム検証を担当している。毎日、Linuxサーバと寝食を共に(?)しています。


INDEX
第1回:サーバ運用の秘訣
  なぜサーバ管理は必要か?
サーバのハードウェア管理手法
  遠隔地からのコンソール、電源、メディア管理手法
  ディレクトリパスやファイルに関するコマンド