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Javaアプリケーションサーバのクラスタリング機能比較
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第8回:Javaアプリケーションサーバのクラスタ機能比較
著者:サンモアテック 高木 基成 2005/12/13
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EJBのロードバランス
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ここでは、JBoss・WebLogic ServerにおけるEJBのロードバランシングを比較します。両アプリケーションサーバがサポートしているロードバランシングの方式には、以下のような違いがあります。
アプリケーション サーバ |
EJBの種別 |
ロードバランシングの方式 |
JBoss |
ステートレスセッションBean |
- ラウンドロビン
- FirstAvailable
- FirstAvailableIdenticalAllProxies
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ステートフルセッションBean |
エンティティBean |
WebLogic |
ステートレスセッションBean |
- ラウンドロビン
- 重みベース
- ランダム
- アフィニティ + ラウンドロビン
- アフィニティ + 重みベース
- アフィニティ + ランダム
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ステートフルセッションBean |
エンティティBean |
表6:EJBのロードバランスの比較
JBossはどの種類のEJBを利用しても、HomeインターフェースとRemoteインターフェースの両方に対して、サポートしているすべてのロードバランシングの方式を設定することができます。WebLogic Serverは、Homeインターフェースに対してはサポートしているすべてのロードバランシング方式を設定できます。
「アフィニティ + ラウンドロビン」方式を選択すると、アフィニティが外部Javaクライアントとサーバインスタンスの接続を管理して、サーバインスタンス間の接続には、ラウンドロビンが使用されます。
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EJBのフェイルオーバー
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ここでは、JBoss・WebLogic ServerにおけるEJBのレプリケーションを比較します。ステートレスセッションBeanはレプリケーションの必要がないので、ステートフルセッションBeanの機能比較を行います。
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ステートフルセッションBean
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JBossのステートフルセッションBeanは、EJBコンテナがisModifiedメソッドを呼び出したときに、trueがreturnされるとレプリケーションを行います。このisModifiedメソッドを実装することで、レプリケーションの発生をコントロールできます。すべてのメンバ変数がレプリケーションの対象となります。
WebLogic ServerのステートフルセッションBeanは、トランザクションのあるEJBの場合、コミット直後にレプリケーションされます。トランザクションのないEJBの場合、メソッド呼び出しの直後にレプリケーションされます。変更されたメンバ変数だけがレプリケーションの対象となる(差分)ので、通信コストを抑えることが可能です。
ステートフルセッションBeanのレプリケーションにおいても、JBossは細かい設定が可能です。ただし、一般的なニーズを考慮すれば、WebLogic Serverの機能だけで十分と思われます。
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著者プロフィール
株式会社サンモアテック 高木 基成
株式会社サンモアテック 技術開発事業部
2002年入社。システム間連携を実現する各種ミドルウェアの調査・導入に従事。現在、ESBやSOAなどを実現するための新技術検証に携わっている。
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