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徹底比較!! エンタープライズサーバOS
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第5回:エンタープライズサーバOSの"強み"を見極める
著者:大神企画 富樫 純一 2005/2/4
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ミッションクリティカルな基幹業務システムに強いUNIX
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エンタープライズサーバOS市場の金額ベースではかなりのシェアを持つUNIXは、とくに24時間365日止まることなく稼働し続けるミッションクリティカルな基幹業務システムで強みを持っている。
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コンピュータとの一体化
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主要な商用UNIXは、たとえばサンのSPARCとSolaris、IBMのPOWERとAIX、HPのPA-RISCとHP-UXのように、ハードウェアベンダーがプロセッサから開発したコンピュータに最適化されている。基幹業務システムのようなミッションクリティカル性が求められる場合、エンタープライズサーバOSがコンピュータと一体化して、高信頼性と高可用性を実現することは極めて重要なのである。
ハードウェアの進化とともにいち早く64bitプロセッサに対応し、大容量メモリ空間、ほぼ無限のサイズに対応するファイルシステム、大規模クラスタリングなど、高性能・大容量化を実現してきたのは、UNIXである。そのために、基幹業務システムに採用される例も多く、豊富な実績を持っている。また、サーバコンソリデーションを実現する仮想サーバ、パーティショニングなども、UNIXには確立された技術がある。
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Windowsの追い上げ
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これに対し、Windows ServerやLinuxの追い上げも激しい。Windowsについては、マイクロソフトがItanium対応の64ビットエディションを投入し、64ビットプロセッサ対応と大容量メモリ空間のサポートを実現した。Windows Server 2003ではクラスタ機能が強化され、仮想サーバ技術ではコネクティクスの技術買収によってVirtual Serverのような製品をリリースすることができた。最新のWindowsテクノロジーを用いれば、UNIXシステムと遜色のない高信頼性・高可用性を実現するシステムが構築できるところまで来ている。
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受け継がれるLinux
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一方でLinuxは、UNIXベンダーの多くがLinuxにも力を入れていることから、UNIXシステムで実現されている機能をベースとした、新しい技術がオープンソースとして公開され、コミュニティのプロジェクトによって開発が続けられている。セキュリティ面でやや不足があるが、UNIXシステムに近いミッションクリティカル性は実現できるようになった。だがLinuxには、まだ構築実績が少なく、新しい技術の導入をサポートするベンダーの力も、UNIXには及ばない。オープンソースのメリットを生かしつつ、ベンダーがきちんとサポートする体制が整えば、Linuxがミッションクリティカルな基幹業務システムに積極的に採用されるようになるかもしれない。
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まとめ
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Windows、Linux、UNIXはそれぞれ得意な分野が分かれていることが、お分かりになったと思う。どれか1つのOSを選べばよいわけではなく、それぞれが得意な分野に、最適なOSを割り当てることが重要になります。
それでも、現在はSolarisのオープンソース化が進み、LinuxはUNIXの技術を受け継ぎ、ミッションクリティカルなシステムにも対応しています。また、Windowsも先進技術をいち早く取り入れる動きも見られます。
情報を見極め、何が最適なのかを検討することが大切です。
最後までお付き合いありがとうございました。
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著者プロフィール
有限会社大神企画 富樫 純一
代表取締役。週刊COMPUTERWORLD(IDG)編集記者を経て、月刊WINDOWS WORLDの創刊に携わる。1996年に編集長。1998年に月刊PC WORLD創刊。1999年、編集プロダクションを設立して独立。現在、幅広い執筆活動を展開。また、NHK BS「何でも解決!パソコンマガジン」にレギュラー出演するなど、テレビ・講演活動にも活躍。
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