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バックアップ・ソリューションの選択基準
バックアップ・ソリューションの選択基準

第3回:様々なバックアップとスケジューリング手法

著者:バックボーン・ソフトウエア  青木 浩朗   2005/2/28
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データベース

   オープンファイルの場合には、書き込みが無い瞬間にスナップショットを作成して対応するという方法も取ることができますが、データベースのように常時アクセスしている可能性があるファイルをバックアップするには、別の手段が必要です。各データベース・ベンダーは、それぞれ整合性を保った状態でバックアップをおこなうための手段を持っており、例えば図3のようにテーブル単位で収納します。詳細は、データベースのバックアップについてのテーマの際に解説します。
データベース(Oracle Database 10g)のバックアップ例
図3:データベース(Oracle Database 10g)のバックアップ例


スケジュールの実行

   スケジュールを行うことは、バックアップを考える上でも最も重要な項目の一つです。Windowsであればタスクスケジューラーや、Linux/UNIXではcronと呼ばれるOSの標準サービスを使用することも可能です。しかし、より込み入ったスケジュールの作成などには、バックアップソフトなどが持つスケジュール機能を使用した方が良い場合が多いでしょう。

   また、特定の決まった時間ではなく、例えば銀行のバッチ系の処理のように、特定の処理が終わってから連続してバックアップを実行するような場合、バックアップを行うというタスク全体をコマンド化して処理できると、外部のアプリケーションなどとの連携がしやすい場合が多いようです。

NetVaultが持つトリガージョブ機能

   NetVaultでは、スケジュールを決める際に特定の時間ではなく、トリガー名という引数をジョブに紐付けることができるようになっています。あとは、コマンドから事前に設定した引数を与えることで、ジョブが連動して動作するという仕組みです。実行結果によって戻り値が異なるため、その後の条件分岐なども可能になっています。
バックアップ方式

   次にバックアップの方式について考えて見ます。フルバックアップから、増分、差分、統合バックアップの長所・短所を見極め、正しいバックアップを方式を選択する必要があります。


フルバックアップ

フルバックアップ    指定されたディレクトリやファイルをすべて一括してバックアップします。あらゆる種類のバックアップソフトでサポートされています。差分バックアップや、増分バックアップのベースにもなります。

長所
常に1回分のバックアップ・データからリストアが可能であり、方式が単純であるためメディアの管理やスケジュールなどにあまり注意する必要がない。
短所
すべてのデータをバックアップするために、時間がかかるのはもちろんの事、頻繁に実行するのであれば大量のメディアが必要になる。
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バックボーン・ソフトウエア
著者プロフィール
バックボーン・ソフトウエア株式会社  青木 浩朗
ストレージ専業ベンダーにて、SEおよび企画を担当した後に、2001年にBakBoneSoftware入社。主に大手ベンダーのSEを担当しながら、テクニカル・マーケティングとして、各種講演や執筆活動を行っている。最近は、特にデータベースとクラスタリングに注力し、検証レポートを作成するのをライフワークとしている。


INDEX
第3回:様々なバックアップとスケジューリング手法
  バックアップ対象は何か?
データベース
  差分バックアップ
  メディアローテーションの考え方