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スケジュールとコストに関する指標が一目瞭然にわかるEVM
第2回:EVMの基本値から導出される値の説明と練習問題
著者:
プライド 三好 克典
2006/3/20
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完了時予測
ここで登場する用語は4つある。
BAC(Budget At Completion:完了時総予算)
ETC(Estimate To Complete:今後発生コスト予測)
EAC(Estimate At Completion:完了時総コスト予測)
VAC(Variance At Completion:完了時コスト差異)
表7:完了予測に登場する用語
これは以下の計算式で算出される。
ETC =(BAC − EV) / CPI
EAC = AC + ETC
VAC = BAC − EAC
では具体的な数値をあてはめて考えてみよう。
表8:予測値の算出
(画像をクリックするとExcelファイルをダウンロードできます。/15KB)
すべて完了させるのに必要と見積もった工数225人日(BAC)から、現時点で作成された出来高46.4人日(EV)を引けば、残りの作業量(コスト)となる。ところが現時点のコスト効率(CPI)がこのまま続くと考えるのであれば、残作業をCPIで割る必要がある。
よって、今後231.9人日(ETC)が必要という予測となる。これ(ETC)に現時点ですでに費やしたコスト60人日(AC)を追加すれば完了時の総コスト予測(EAC)は291.9人日となり、予定との差分(VAC)は66.9人日という計算になる。3人月分のコスト超過を放置しておける人はいないだろう。早急な作業効率の改善が必要である。
図3:VACの確認
練習問題を3つ用意したので、やってみよう。前提はこれまでと同様として、以下のケースを想定して計算して欲しい。
ケースA
完成プログラムは27本で、実工数は45人日(祝日が1日あった想定)
ケースB
完成プログラムは29本で、実工数は55人日(1日だけ皆で休日出勤した想定)
ケースC
完成プログラムは32本で、実工数は48人日(2人が1日休みを取得した想定)
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著者プロフィール
株式会社プライド 三好 克典
前職にてプロジェクト管理や標準化が非常に重要であると考え、技術習得及び実践の場を求めてプライドに入社。現在、システム開発方法論「プライド」を軸に、プロジェクト管理、標準化、情報資源管理の支援に携わっている。
INDEX
第2回:会議の進め方と議事録術
はじめに
スケジュール差異
完了時予測
解答