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ビジネス・プロセス・マネージメントの現状 〜 「経営と情報の架け橋」の実現にむけて
第2回:目指すべきプロセス指向型企業
著者:
IDSシェアー・ジャパン 渡邉 一弘
2005/6/24
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ARIS House
ARIS Houseとは、図2に示すように5つのビューで構成されており、企業活動を表す「組織」、「機能」、「アウトプット」、「データ」という静的な4要素を階層的に整理し、「イベント」という時間軸を考慮した「プロセス」及び、静的情報としての4要素が統合された状態を表現する記述手法です。
図2:ARIS House
また、各ビューは図3に示すように「要件定義」、「仕様設計」、「構築」に分けて、情報システム開発の各フェーズで定義すべきドキュメントの種類(ARISツールでは、モデル・タイプと呼ぶ)が分類されています。
図3:ARIS Houseの各ビューの分類
このARIS Houseに従って効率的にモデル作成を行うためのツールが、ARIS Design Platformの製品群に当ります(ツールに関しては、次回以降で紹介します)。
この記述方法は、一見すると非常に単純で当たり前のことです。しかし、システム開発の現場でよくみる資料は、静的情報が整理された資料と業務機能が記述されたフロー資料との関連がなく、フローの記述方法については、担当者によって様々な視点が入り交じった資料が多いようです。
また、このARIS Houseという概念は「今、自分が何を整理しているのか?」を意識することの助けとなり、思考整理としても非常に有効です。
ワークフローを記述している中で、当初は業務処理の順番に注目して整理をしていたはずが、いつの間にかにシステム機能の洗い出しに注目したフローになっていた…などという経験はないでしょうか?
このような状況において、ARIS Houseは、例えば、「今、自分はプロセス・ビューにおいて業務を時間軸という観点で捉え、情報の整理を行うのだ」という思考をもたらしてくれ、作業目的に応じた資料作成を効率的に行うことができます。
※注:
「Business Process Engineering: Reference Models for Industrial Enterprises」/A.- W. シェアー/1994年より
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著者プロフィール
IDSシェアー・ジャパン株式会社 渡邉 一弘
工場でのHDD製品設計を経験後、SEとしてシステム構築を担当。日々、現場の業務とシステム機能の「ギャップ解消」に悩み、業績に直結するシステムやROIを求める経営者に対し、解決策として見出したのが「プロセス管理」というキーワード。現在は、IDSシェアー・ジャパンにてプロセス管理ツール「ARIS」のプロセスコンサルタントとして従事。
INDEX
第2回:目指すべきプロセス指向型企業
今回は
ARIS House
Topダウンアプローチ
プロセス指向型企業像